トントンの風邪�� ページ3
気付いた時には、グルッペンに軽々と
抱き抱えられていた。
「……ｯうわ、何して……っ」
力では抵抗できないので、
どうにか言葉で反論する。
「ベッドまで連れて行くだけだ。我慢しろ。」
下ろす気は無いようだ。
寧ろ焦る俺を見るのが楽しそうである。
目の前には整ったグルッペンの顔。
こんなの、ドキドキするしかない
嬉しいのか恥ずかしいのかよく分からなくなったので俺は考えるのを諦めた。
「ここでいいのか？」
ベッドにそっと下ろされる。
自分と同じくらいのサイズのおっさんを軽々と運べるくらいには、筋肉はあったらしい。
「……は、あ………もう、十分や」
正直さっきよりしんどくなっているが、これ以上迷惑をかける訳にはいかない。
途切れる息をなんとか継ぎながら、
グルッペンに話しかける。
「お前、飯は食ったのか」
人の話をまるで聞いていない。なんなんだ。
グルッペンは台所を見ながら聞いてくる。
「いや……作れへんし……」
この状況で飯を作れるわけがなかった。
立つのでも精一杯なんに。
「そうか……簡単でよければ俺が作るぞ」
その発言に、俺は目を見開く。
え、、料理まともにできるのか……？
誠に失礼な疑問だとも思うが、
思って当然だ。
グルッペンが料理しているところをまだ1度もみたことがない。
もしかすると、化け物のようなものができあがる可能性も十分にある。
「安心しろ。まともに作れる。」
内心を察したのか、テレパシーなのか。
グルッペンは不機嫌そうに言ってくる。
「………ああ、じゃあ、頼むわ」
お腹がすいていたことは事実だし、
たとえ化け物でもグルッペンが作ったものなら食べられる気がした。
待ってろ、と微笑み、
くしゃっと頭を撫でられた。
………余計、熱が上がりそうだ。
赤くなった耳を隠すように俺は布団に顔をうずめた。
☆☆☆☆☆
「トントン」
耳元で囁かれ、俺は目を覚ました。
どうやらぐっすり眠っていたらしい。
先程より熱は下がり、呼吸も楽になっていた。
ｽﾝ、と匂いを嗅ぐと、
あたたかく美味しそうな匂いがした。
しばらく何も食べていなかったので、
自然とよだれが垂れそうになる。あぶない。
「お粥なら食べれそうか？」
机には野菜などがたっぷり入った
とても体によさそうで美味しそうなお粥が置かれていた。出来立てのようで、ほかほかだ。
「………美味そうや………」
思わずそう呟くと、
グルッペンは嬉しそうに笑った。
格好いいくせに行動が可愛い。むかつく。
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ぴく(プロフ) - 名前を、そのまま入れると検索で出てきてしまいます。伏字にすることをおすすめしすよ (2021年9月18日 23時) (
レス) id: 6a7ee32d3f (このIDを非表示/違反報告)
あーくん - オリジナルフラグは外して下さいね〜 (2019年4月2日 22時) (レス) id: a4d059cdc5 (このIDを非表示/違反報告)
征我@オリフラ外し隊(プロフ) - 実在する人物を扱っているので、オリジナルフラグを外してください (2018年9月9日 13時) (レス) id: a30172f436 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - オリジナルフラグ外して下さいね。 (2018年8月8日 11時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かじ。 | 作成日時：2017年10月23日 8時
