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『…おはよう、松陽』
松「おはようございます、A。
今日は起きるのが遅かったですね」
『…昔の夢を、見てた』
村の中で自分だけがあんな恐怖を味わった過去。
あんな夢、もう二度と見たくない。
見るたびに、
「なんでお前だけ生き延びたんだ」
そうやってあの人たちが、お母さんたちが、
私に問いかけてるみたいで気持ち悪い。
それに…
松「A?」
『!なに、松陽…』
松「大丈夫ですか?」
『なにが?』
松「何度か呼びかけましたが、
まるで上の空だったので心配しましたよ」
『少し…、考えごとをしてただけだから、大丈夫』
ほんとは全然大丈夫じゃないけど。
松「そうですか。
何かあったら相談してくださいね_____
___________________私達は家族ですから。
きっと銀時も、そう思ってくれていますよ」
松陽。
私を家族と言ってくれてありがとう。
あんな夢を見たあとだと、いつも以上に嬉しいや。
すごく、暖かい気持ちになる…。
『ありがとう、松陽』
私を拾ってくれて。
私を家族だと言ってくれて。
松「いいえ。お礼を言いたいのは私の方です」
そういった時の松陽の目は…
どこか遠くを見ていた。
松「さぁ、銀時も待っていることですし、
昼食にしましょう」
『…うん』
ほんの一瞬だったから、私の見間違い…かな。
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樹羅 - 幼少期、すごい。かわいすぎ。(ニックネ−ム、樹羅とか吉羅とかあるんで「きら」読みは全部うちです。) (2019年6月3日 14時) (レス) id: 2c9031588c (このIDを非表示/違反報告)
あおい - めちゃんこ面白いです!これからバンバン感想書きまくるかもしれないですが←おい 頑張ってくださいね! (2019年6月3日 1時) (レス) id: ccb1bfcc8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:煎餅 | 作成日時:2019年3月20日 1時