____ ページ23
.
頭の中が真っ白になった。
俺はヒーローになれないとずっと思っていたから余計に。
『あなたは、──────────1人じゃない』
その事を忘れないで。そう言ってドアを閉めて出て行ったAに、涙が止まらなかった。
正直、最初の時全てを彼女に話そうかとも思った。
だけど今後の彼女を考えて、俺は辞めたつもりだった。
1人じゃない。その言葉が、どれほど嬉しかったか、君はわかるか?
情けないことに、準備室から去ったAの後ろ姿を見届ければ、腰が抜ける。
椅子に座りこんで額に手を当てる。
彼女に対しては、なんて言っていいか分からなくなる。
いつかこの選択をしたことを後悔する日が来るのだろう。
それでも俺は、彼女に───────幸せになってもらいたいんだ。
いつか、何十年先でも構わない。
いつか、彼女がこれで良かったんだと思える日まで俺は悪役でいるつもりだったのに。
彼女のその言葉が、どけだけ俺の力になっていたか。
いつかAに届く日は来るのだろうか。
朝、教室に入ってもその問いに答えが出ることは無かった。
柊「今日も、俺の授業を始める。─────礼。」
.
1457人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「GENERATIONS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
赤くん(プロフ) - いくらこの状況だからっていっても、まじで兵頭くんが余計なこと言い過ぎてて…笑 (2019年3月2日 23時) (レス) id: b9d43c7122 (このIDを非表示/違反報告)
もも - ラベンさんが書く3Aが1番好きです!3年後の甲斐くんと主人公ちゃんには可愛い子供が居てくれたら嬉しいですこれからも応援してます! (2019年2月26日 22時) (レス) id: 5d52b8fc88 (このIDを非表示/違反報告)
千紘 - 涼太君大好きです!毎日読んでます!番外編で、甲斐がイツメンに恋バナを聞かれてる話が読んで見たいです(*'▽'*) (2019年2月22日 16時) (レス) id: 6413ac4450 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - このドラマ大好きなのであと大好きな涼太君が出てるので最高です甲斐隼人君大好き (2019年2月22日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
麗禾(プロフ) - 4幕おめでとうございます! (2019年2月21日 23時) (レス) id: a8354b0d90 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ラベン | 作成日時:2019年2月21日 23時