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私がアアル村にやってきたのは二週間ほど前のことだった。砂漠へ迷い込んだ私を、アアル村のガーディアンであるキャンディスが助けてくれたのである。
住む場所をなくし、国を追われた私をキャンディス初めアアル村の皆が受け入れてくれた。それから私は砂漠の民となって、日々を生活している。
「…すみません、まだ受付してますか？」
「ああ、大丈夫だ。名前を頼む」
「Aです」
受付の男性に案内された待機所へ移動すると、老若男女問わず色んなプレイヤーがいてそれだけで少々緊張してしまった。
少しして対戦表が配られる。見ると、予想以上に参加者が多く、先が思いやられた。それでも自分の唯一の趣味だし、熱中しているし、出来る限りのことはやろうと気合を入れて。
「………」
臨んだはずなのだが。
「予選Bブロックはナスリンさんの勝利！」
まさかの予選敗退。
「これ、参加賞のザイトゥン桃だ」
「あ、ありがとうございます」
機会があったらまた参加してくれ、と眩しい笑顔で言われてしまって複雑な気持ちを仕舞いつつも頷いた。
( ……ど、どうしよう。 )
優勝する予定だから晩ご飯は要らないと言ってしまった。それがまだお昼ご飯の時間にもなっていないなんて──いくらキャンディスやアンプおじさんを前にしても少々気まずい。
だとしても帰りを待ってくれているし、お腹はすくし、と帰り道を辿っていると。
「………」
少し先の方に、口元を覆った怪しい集団がいた。手に持っているのは弩や鉄鎚だろうか。気にしないで行こう、と見ないふりして横切ろうとしたのだが。
「おい、てめぇ金目の物出せ」
呆気なく発見された上に、詰め寄られてしまった。逃げようにも足の速さに自信はないし、そんな自信喪失をしている間に片腕ずつを掴まれ身動きが取れない。
「出さねーとどうなるか分かってるよなァ！？」
「ご、ごめんなさい…」
でも差し出せるような金目の物など当然持ち合わせていない。
どうしようかと頭を抱えた次の瞬間、何かが目の前を駆け抜けて行った。
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咲原(プロフ) - まるさん» 読んでくださり光栄です。。！ありがとうございます(˶' ᵕ ' ˶)！ (8月13日 12時) (
レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 最高でした！！お疲れ様です！ (8月13日 6時) (レス) @page48 id: 626fa9ab7b (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - あいうさん» ご覧頂きありがとうございます！元ゲームの雰囲気を壊さずに慎重に書いていましたのでそう言っていただき光栄です……！自分らしく執筆を頑張りますね！ (2023年2月21日 16時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
あいう - セノの小説あまり無かったのでめっちゃ嬉しいです！話しも自然ですごいです。めっちゃ好きです。自分のペースで更新頑張って下さい！応援してます！！ (2023年2月20日 1時) (レス) id: 914ffe60d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲原 | 作成日時：2023年1月19日 12時
