第10話 ページ10
・
「で？あいつとは上手くやってんの？」
昼休み。
何気なく外を眺めてぼんやりとしていると、隣に現れた心操くんが問いかけてくる。
「あいつとは…？」
「エンデヴァーの息子」
まぁそうですよね…。
あの天沢聖司事件からはや1ヶ月。
時が流れるのは早かった。
あの後は何事も無く轟くんとの関わりは自然に途絶えて行った…とかそういうのはなかった。
むしろ来た。
グイグイ来た。
食堂などで目が合っただけでプロポーズをされるということが日常茶飯事になりつつある。
その被害者である私は、「プロポーズってなんだっけ？」とか、「結婚て何？」などと問いただすようになってしまった。
仕舞いには、「男と女とは？」という哲学的な疑問まで浮かんで悩んだ。
全てGoogleで調べ上げたが、そこまで頭の良くない私には何が書いてあるかさっぱりだった。
そんなふうに私を哲学者(精神異常者)に追い詰めた轟焦凍という男。
やはり彼は危険だ。
「ていうか、その呼び方やめなよ。地雷だよたぶん」
「間違ってはないだろ」
「もー…」
本当にひねくれているというかなんというか…。
まぁ、根はいい人なんだけどね…。
彼の性格に呆れていると、「で、どうなんだよ」ともう一度質問される。
どうなんだよ、と聞かれても。
彼の印象なんて、プロポーズする人でプロポーズしてきてそしてまたプロポーズしてくるっていうそんな感じしかない。
この際イケメンとか強個性とかよりも“プロポーズ”って文字の方が彼にしっくりくる気がしてきてならない。
それくらい私の頭は彼によって洗脳されてしまったのだ。
それから、あと印象に残っていることといえば…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 174人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なっつ(プロフ) - めっちゃハマりました〜！何回も読み直してます！続き待ってますね★ (2019年7月12日 8時) (
レス) id: 891cb8f982 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 轟君がピュアで可愛すぎる…！いいですね、ピュアろき君！更新楽しみにしてます！ (2019年7月3日 22時) (レス) id: 59138960e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨夜なつ | 作成日時：2019年5月24日 20時
