. ページ28
僕たちなりに、スヒョニヒョンの気持ちを理解しようと、残ったメンバーで洋画を見た。
吹き替えも、字幕もなしで。
何言ってるのかはもちろん分からない。
これを毎日、どこでも何て、僕なら気が狂いそう。
伝えたいことはあるのに、伝わらないもどかしさで、押し潰されると思う。
スヒョニヒョンの場合は、それを打ち明ける人もいないから、なおさら。
映画を3、4本見終わった頃に、2人揃って帰ってきた。
SG「これでいく」
ユンギヒョンが出したのは、元々の音でも、スヒョニヒョンが提案した音でもなかった。
「そうえばヒョンたち、あの時何してたんですか？」
SH「When?」
どこから引っ張ってきたのかお揃いのエプロンをつけたクサムズが同じ顔してこちらを向く。
「ほら、2人が喧嘩して練習室飛び出しちゃった時」
SH・SG「「あーー」」
JM「結構長い間、帰ってきませんでしたよね？」
醤油を片手に、スヒョニヒョンが苦い顔をして笑った。
SH「あの時は大変だったよ。ユンが全然、話聞いてくれなくて」
SG「言葉分かんねーのに、話し続けるからだろ」
SH「あの時はまだ勉強中だったんだから仕方ないでしょ」
この2人、すぐに僕たちの存在をかき消すんだよね。
JM「で！何してたんです？」
SH「スマホと辞書とパソコンと、、、まぁ色々使って、意思疎通を図ってたの」
SG「諦めが悪くてな」
SH「言語や人種は、音楽に関係ないでしょ」
SG「それ俺の言葉」
SH「ものにしてたのは僕だよ」
「あーちょっとー！そうやってすぐクサムズしないで下さいよ！」
SH「ごめんごめん。僕の部屋の左側の引き出し。上から2番目にあるノート見てきなよ」
SG「お前まだ取ってあんの？」
SH「思い出は残しておくタイプなの」
ダメだね。
何回言っても、2人だけの空間になるので、料理が出来上がるまで、スヒョニヒョンの部屋にお邪魔した。
JM「あったー」
ちょっと古びたノートには、教科書まる写しみたいな字で「방탄소년단」とある。
「うわぁ、すご、、、」
英語と韓国語、スヒョニヒョンとユンギヒョンの文字が混ざったページだらけ。
所々色ペンで、辞書から引いてきた意味が付け加えられている。
JM「見て、これ」
ページの間から出てきた写真には、クサムズがくっついてノートに書き込む姿がある。
なんだ。
「昔から仲良しじゃん」
JM「ほんと」
SH「クオズーーー！ご飯できたよーー！！」
TH・JM「「ネーー！！」」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 874人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラン(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけたら嬉しいです！応援も、ありがとうございます。 (2021年9月25日 18時) (
レス) id: fc42fd02ea (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ぽんきちさん» リクエストありがとうございます！日本LIVEの舞台で、そういったお話を書かせていただきますね。少し先になってしまいますが98話で書きます。楽しみに待っていてください！！ (2021年9月25日 18時) (レス) id: fc42fd02ea (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 主様、リクエストお答えいただきありがとうございます！これからも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年9月24日 19時) (レス) @page50 id: a5c2bfe764 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんきち(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいてます！LIVE中スヒョニが倒れたり、怪我をしてしまっても最後までやり遂げるような話が読みたいです！ (2021年9月24日 16時) (レス) @page50 id: 5ae70f95a4 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！上手くかけたか、心配だったのですが、そう言っていただけて嬉しいです！これからは、もっと英語を出していきますね。応援、ありがとうございます！ (2021年9月19日 20時) (レス) id: fc42fd02ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソラン | 作成日時：2021年9月10日 21時
