試験 ページ3
碧side
ガタンッ チンッ
少しの揺れを体に感じると、数秒後扉が開いた。
扉が開くとその場にいる受験生全員がこちらを向く。
・・・男が多いな、全くむさ苦しいことだ。
そんなことを考えながら試験会場に足を踏み入れる。
?「こちらが受験番号です。紛失しないようお気をつけください。」
受験番号は・・・408番か。
私は番号を確認し、弓を握り直して移動した。
?「お、君新人かい?」
・・・否、しようとした。
私の前には小太りな男。人の良さそうな笑みを浮かべて私に声を掛けて来た。
ト「俺はトンパってんだ!」
碧「私は碧だ。」
胡散臭い笑みに不快感を覚える。なんだか怪しい男だな・・・。
あまり関わらない事が得策か。
ト「お近づきの印にジュースいらないかい?」
パッと差し出された缶を見て思う事、怪しい・・・。
碧「要らぬ。私に軽々しく喋りかけるな。」
私はそう言葉を吐いて、その場を離れた。
全く油断も隙も無いのだな。受験者同士での蹴り落としもあるのか・・・。
?「ねえねえ、そこの女の人!」
私の考えを遮ったのは、明るい少年の声。
碧「? 私か?」
声がした方を見るとツンツンした黒髪の童と金髪の童女、金髪の美少年と長身の黒髪の男がいた。
ゴ「俺、ゴン! 12歳!」
ミ「私はミリア!同じく12歳!」
ク「私はクラピカ。17だ。」
レ「俺はレオリオ!19歳だ!」
ゴ・ミ「「え!?」」
レ「おい、お前ら失礼だぞ!」
開口一番がそれとは・・・騒がしい。
私は少し屈んでゴンと名乗った少年と視線の位置をあわせた。
碧「私は碧。14だ。」
ゴ「え、14歳なの!?」
碧「14には見えぬか?」
ゴ「大人びてるからもっと年上だと思った!」
ミ「私も!」
碧「そうか?
お前達も何時かこんな風に成長するさ。」
・・・まだ闇を見たことがないような、純粋な目をしている。私にもこんな目だった時期があったのだろうか?
ジリリリリリリリッ
突然、目覚ましのような音がなり響き、私の意識を引き戻す。
?「ただ今をもってハンター試験の受付を終了
致します。」
いよいよ始まるか・・・ハンター試験。
私は持っていた弓に力を込めた。
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作者名:カップケーキ | 作成日時:2018年10月11日 19時