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さようなら ページ6

たった一瞬で世界が変わった。


雨音に混じって耳をつんざくような音が聞こえた。
それと同時に大型のトラックが突っ込んでくる。

目の前に迫るそれになすすべもなく跳ねられる直前、背中に衝撃を受けた。
前に押し出される。咄嗟に右足を出して転ぶのは避けた。

振り向くと二つのビニール傘とアイツの体が視界に入る。

アイツの体が地面に叩きつけられる直前、目が合った。
唇が、動いた気がした。

「なん、で」

掠れた声が漏れる。

「助けたんだよ」

視界が滲む。

「なんで、笑った」

語尾が震えた。

「なにが」

続く言葉は嗚咽となって溢れる。


救急車のサイレンや野次馬の声がやけに遠くに聞こえる。



灰色の空を見上げて腕で視界を覆った。
頬を伝う水は生暖かい。




─さようなら─END

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八重(プロフ) - カシオペアさん» ありがとうございます!!まさかこっちまで読んで頂けるとは……その上コメントまで……本当に感謝します(*/□\*)上手なんて、恐縮です……(でも嬉しい)頑張ります!ありがとうございます!本当に!!! (2017年7月3日 21時) (レス) id: e19e44ac0b (このIDを非表示/違反報告)
カシオペア - ヒロアカの方を読んだので、こちらものぞいてみましたが本当に文を書くのが上手なんですね。一つ一つが短くて読みやすいです。更新、頑張ってください! (2017年7月3日 20時) (レス) id: 972c361b83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:八重 | 作成日時:2017年4月24日 2時

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