姉と弟AnotherStory

22 ページ22

.







「いやっ、.........ノゾムくんっとは、ちっ、違うから。




ノゾムくんみたいに.........明るくなれへんから。




ほんまに関わらんで！」








ギャラリーがおらんことをいいことに思いっきり言ってしまった。







「ははっ、やっぱ中間くんと仲良うなりたいわ。




あとな、






.





.








中間くんが思っとるほど俺は明るくないから。」









ノゾムくん呼びあざす、とか言って手をヒラヒラさせながら、自分のクラスに帰っていった。









.








徐々にクラスに人が増え始めて、俺の足のことを言う奴もおれば、俺のノートを勝手に取るやつもおる。









いつもは苦痛なこの時間も、今日は上の空。









.









.









松葉杖の下のゴムのところが取られてて、それに気づかず、滑って教室で大コケしたり、




わざと足を蹴られたり、









俺は身体より心の方がよっぽど辛かった。






なんであんな顔した？







他人に興味を持たずに生きてきたけど、ノゾムの悲しそうな顔が忘れられへん。







あいつは、俺とは違う世界に生きとるやつや。







関わってもいい事なんかあらへん、







自分に言い聞かせた。

23→←21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す