姉と弟AnotherStory

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風呂に浸かりながらぐるぐる考える。








“A、救急車の中で心臓マッサージされてんけどな、心拍戻らんで、肋骨だけバキバキになったんよ。”




おとんの言葉が脳内でリピートされる。







姉ちゃんはあのやりたいことリスト


どのくらい叶えられたんやろうか







姉ちゃんは俺が弟で幸せやったんやろうか。









何で姉ちゃんはあんなに前向きやったんやろうか。









答えの出ない問いを自分自身に投げかけながら、風呂から出ると、おとんはまだ姉ちゃんのノートを見てた。









「あ、大毅、これ見てみ、写真とかのとこ」





そうやって渡されたのは、充電してた携帯。







これ今のと全然ちゃうから使い方分からんわ、とか思いながら画面を付けてみる。







まず待ち受け俺。可愛い頃の俺。









言われた通りに写真フォルダを見てみる。








うわ、なんやこれ。






俺の写真しかないやん。








しかも一番最初が4/6とかで、最後が8/3やのに1000枚以上あるわ。









そこにはまだ明るくてお調子者の俺が写ってた。









いつから変わってしまったんやろう。








俺は姉ちゃんみたいに明るく生きれんわ。

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