生徒が1人 ページ1
_______夏 都内某所
今日は新しく教える生徒のところに行く予定が入り、クソ暑い中1人住宅街をさまよう。
畜生、家が多すぎる・・・！！なんだここ！！！！！方向音痴だぞこっちは！！！！！
｢あっづ・・・マジで溶けそう・・・あれ、下半身溶けてる・・・？｣
暑さで頭がやられていく中、私は何軒か横にあるひとつの大きな家を見つけた。
｢・・・あ、ここか？｣
そう思い近づくと、ポストには”東雲”の文字。
えっと、確か私が今日から教える生徒の名前は東雲 彰人くんだったから・・・。
｢あってる、はず｣
まぁ間違えてたらその時はその時だ。押してしまえ。
持ち前のポジティブシンキングを頼りにインターホンを鳴らした。
少し経ったあと、｢はーい｣という声がインターホン越しに聞こえる。
｢あ、すみません。私今日から家庭教師をさせていただくAという者なんですけど・・・｣
｢東雲 彰人さんのお宅で合ってますか？｣と聞くと、お母様だろうか、女性が｢あら、家庭教師さん！ちょっと待っててくださいね〜｣と言ってドアを開けてくれた。
｢こんにちは、お邪魔します｣
｢こんにちは、これからよろしくお願い致します〜！あ、彰人呼んできますので、ちょっと待っててくださいね｣
そう言ってお母様は2階に向かって｢彰人ー！！先生来たわよー！！｣と声をかけた。
東雲 彰人くんかぁ・・・。怖い子じゃなかったらいいなぁ・・・。
心の中でそう願いながら、東雲くんが降りてくるのを待つ。
すると、勢いよく閉められるドアの音と、ドタドタと階段をおりてくる音が響いた。
・・・ヤンキーなのかなぁ。
先程の願いとは裏腹に、怖い生徒に当たったと思った私は、1人明後日の方を見つめた。
｢彰人、自己紹介しなさい｣
｢だから家庭教師なんていらねｯ・・・！？｣
お母様のその言葉で東雲くんと目が合い、ニコリと微笑む。第一印象って大事。
｢初めまして、東雲 彰人くん。今日から君の家庭教師になった_____｣
｢・・・先生｣
｢は、はい？｣
突然、東雲くんは膝まづいて。
｢_______俺に、保健体育教えてください｣
｢・・・・・・・・・・は？｣
そう言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 462人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わわわっ - 最高ですね。東雲彰人の良さがしっかり出てます… (8月11日 23時) (
レス) id: 3663b5796c (このIDを非表示/違反報告)
桃浦(プロフ) - もうこのひとことに尽きます。最高です！！！！！！ (2023年3月29日 7時) (レス) @page18 id: 25d3ac3089 (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - んふふふふ((( 最高すぎますね。 (2023年1月2日 19時) (レス) id: 9f8c6244f5 (このIDを非表示/違反報告)
さにさにわんだー(プロフ) - 変な名前ですが（？）フレ申させていただきました！ (2022年12月29日 11時) (レス) @page7 id: 0334c9fa09 (このIDを非表示/違反報告)
ある - フレ申させてもらいます！！！！ (2022年12月12日 18時) (レス) @page7 id: 6e7c0bef82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
