執事さん、大正解ですよ。 ページ27
「…なんだい、蓮君？君も聞き分けがあまりよろしくない子なのかい？」
哉は微笑んだ。だが、それは口角をあげただけであり、目は蓮を鋭く射止めていた。
「ふふっ、そんなんじゃあないですよ。…ただ、ちょっとお聞きしたい事がございましてね。」
そして蓮も同様、心の底から笑ってはいなかった。
「…どういうことなのよぉっ！」
あいりしゃは冷静に装いながら話を聞いていたものの、もう感情を抑えきれなかった。
冷や汗と涙を隠しぬぐいながら崩れ落ちる。
Aと過ごしてきた期間は二人より圧倒的に少ない。それでも、一緒にハプニングを乗り越えてきたのだ。
_________自分だけわからないなんて、嫌なのだ。
「あいりしゃ、Aはちゃんとヒントをくれている。よく思い出してみや。な？Aは“哉さんや千鶴さんの娘じゃない”って言ってくれてるやろ？」
「…え？」
____私は二人を親と認める気は一切無い！__
＿＿お母様から譲り受けたたった一つだけ譲り受けた、銀色の髪がない！___
___あーあ、千鶴様の美しい茶色の髪が大量に無駄に…。___
《あーあ、グアムがダメなら月が三つの神様の地に行きたいなあ…。》
「…月が三つの、か、神様の地…！」
「お姉ちゃん…？そこ、何処なの？そもそも、そんなところ、あるの？」
「…わかった。あそこでしかない。」
みぃがふと目を閉じる。
頭の中に、閉じ込めていたはずのふわっと浮かぶ思い出が蘇る。
小さな小さな泣き虫の女の子がぽつんと佇んでいる。みぃはそっと、近づいた。
「これだったんやね。うちの思い出したくない物って。」
みぃは、その子を抱きしめた。
もう自分を嫌がったりしないよって、小さな頃のみぃを認めてあげることをきめたから。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ねぇみぃちゃん、こっち来なさんな。」
「 ばあちゃん！今日は何の話してくれるんや？」
「うふふ、みぃちゃんはええこやなぁ。隣町の1丁目の梓ちゃんおるやろ？あの子なぁ闇を抱えているらしいんや。
気持ちを逆立てるようなこと、ぜったいにしてはダメや。梓ちゃんを爆発させてまう。
そや、その力も絶対に使うんやないぞ。わかったか？」
ばぁちゃんはそっとうちの瞼を撫でてくれた。
「うんっ！」
幸せだった。あぁ、愛されてるんやな、この時間がずっとなら、ええのになって、何回思ったんやろ。
でも、この幸せが終わる時が来た。
それも、かなりあっさりと。
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yukari - 最高に面白いです。一番あいりしゃちゃんが好みでたまりません。メイド尊い・・・。執事さん、セクハラで訴えますよ、応援しています。これからも頑張って下さい。 (2017年3月11日 17時) (
レス) id: 9fcf03bf8a (このIDを非表示/違反報告)
ビーワ - 更新したお話もドタバタ感があってとても面白かったです！これからも頑張ってください！ (2016年12月4日 8時) (レス) id: c2403943df (このIDを非表示/違反報告)
ビーワ - すっごく面白いです！蓮くんと夢主ちゃんのやり取り？イチャイチャもっと見たいです！！ (2016年11月29日 16時) (レス) id: c2403943df (このIDを非表示/違反報告)
ぬは - あー！！ｺﾖﾐちゃん可愛いー！！ (2016年11月23日 12時) (レス) id: dfee877f16 (このIDを非表示/違反報告)
みー - あいりしゃちゃん可愛いー(*≧з≦) (2016年11月23日 12時) (レス) id: f91042a182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃんだふる | 作者ホームページ：にゃんにゃんにゃんにゃん
作成日時：2016年8月8日 19時
