手紙なんて烏滸がましい/em ページ7
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こちら本編の番外編を少し変更したものになります。
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久しぶりのお休みにカフェに来た。
混雑する店内にはカウンター1席しか空いておらず、ラッキー、なんて思いながら座る。
新作のフラッペに舌鼓を打ちながら暫くすると、隣から小さな呻き声が聞こえた。
ちらりと横目で見てみると、男性が指を押さえていた。あ、血出てる。紙で切っちゃったのかな？
ズーンと沈んだ表情の彼を見ていてもたってもいられなくなり、ポーチから絆創膏を一枚取り出して声を掛ける。
「あの、大丈夫ですか？これ、どうぞ。」
「んえ？…えっ、い、いや申し訳ないので！」
肩をびくりと震わせた彼は申し訳なさそうに首を振ったが私のゴリ押しでなんとか受け取ってくれた。
丁寧にお礼を言ってくれた彼は私の顔をちらちらと確認し始める。
ん？なんかついてたかな？なんて心配になりかけた頃、もしかして、と彼が呟くように口にした。
「駅の近くのコンビニの店員さん、ですか…？」
「え！よくわかりましたね…！そうですよ〜」
やっぱり、と得意げな顔で頷いてから、彼は何かを思い出したかのようにいそいそと帰る支度をし始めた。
別れ際にもう一度ありがとうございました、とお礼を言ってくれる彼は、私に丁寧な印象を与えた。
…
翌朝、コンビニへ向かうと店長から紙を渡された。
なんと、今朝早い時間にあるお客さんが私にと渡してきたそうだ。
中を開いてみると、昨日はありがとうございましたとだけ書かれていた。
昨日…？あ、もしかしてあの男の人かなぁ。
…
何しろ、女性の方との親交が浅瀬よりも浅いもので。
出勤前、いつもは通り過ぎるコンビニに入店し、店長と思わしき男性にメモを渡す。
昨日の彼女への、私からの感謝の気持ちが少しでも伝わりますように〜、なんて願ってみても、客観的に見て私が今したことは気持ち悪いと思う。
ま、まあこれも、人生経験ですよね。
本当は、感謝の気持ちよりもまた話すための話題作りになればなぁ、なんて下心は見ないふり。
...
ちなみにエミさん、何枚もメモの書き直しして徹夜してます。
終わり
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優衣 - このお話大好きです！これからも更新頑張って下さい！ (2019年7月29日 15時) (
レス) id: 0243483252 (このIDを非表示/違反報告)
ちりん(プロフ) - かのんさん» コメントありがとうございます！おお、凄い縁ですね笑^ω^ これからもどうぞよろしくお願い致します。こちらの元の作品もぜひどうぞ。 (2018年12月14日 0時) (レス) id: e28413ab8a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - このお話好きです！そして、偶然にも私の苗字中村です笑そこが嬉しいところでもありました！更新頑張ってください！ (2018年12月13日 23時) (レス) id: 5c739f38cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちりん(南野なつ子) x他1人 | 作成日時：2018年12月13日 21時
