いらっしゃいませこんにちは。【w.r.w.r.d.!】

今日も今日とて25 ページ25

いらっしゃいませこんにちは〜







トントンさん達がお帰りになった後、しばらくは静かだった店内がまた少しずつ騒がしくなってきた。

……もう昼時かぁ。今日はなんだか時間が過ぎるのが早いなぁ。




ぼーっとしながら油を切ったハッシュポテトをホッターズに入れようとすると、するりと滑ってトングから床に落ちてしまった。




「あっ……やば……」



「お〜？？見てましたよ〜？？」




べチャリと潰れて床に散らばった廃棄になるであろうそれを眺めて呟くと、レジの方から声が聞こえてきた。

見ると、常連さんその3がいたずらっぽい表情で立っていた。

今日は珍しく彼のカゴには物が少ない。





「み、見られちゃいましたか……」


「中村さんの弱みを握ってしもうたな。」


「ひいい、な、何が目的ですか……」




彼は依然悪い笑みを絶やさないまま私の目を見た。



「俺と仲良うなってくれたら喋らんで。」



「え…？そ、それはつまりお友達になるという事ですか？」



「せや！どうします？」




彼の表情はいつの間にかさっきの悪い笑みから緊張したような面持ちに変わっていた。

私が迷いなく承諾すると、安心したようににこりと笑った。屈託のない笑みですなぁ。




「これで例の件は内密にして頂けるんでしょうな？」


「まあ、せやな……って、冗談やからね？！」



「ふふ、わかってますよ。」




そう言って私が笑うと彼も楽しそうに笑ってくれた。
ノリいいですね、なんて言われてなんか嬉しくなった。




「えへへ、今日から俺と中村さんは友達なんやなぁ。あ、これ会計お願いします〜。」



「友達ができるの何年ぶりでしょうか…。お預かりしますね。」




カゴの中にはお弁当と小さなお菓子のみ入っていた。
いつもと全然量が違うなぁ…。そういう気分なのか…？



その後少し世間話をして彼は外に出て行った。
なんか、こういうのいいな。


久しぶりの'友達'という単語に自然と胸が踊った。





……



「あーあ、本当はもっとかっこよくストレートに言うつもりやってんけどなぁ……ま、ええか。」


……

皆さんお久しぶりです……
更新できず本当に申し訳ありませんでした……
修学旅行も終わったのでこれからはしっかり定期的に更新していければなと思います！

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