ねぇ、愛されヒロインさん。【歌い手】

お姫様の言うことは絶対 ページ3

光「おねーちゃん！！！シェアハウス、一緒に行かない！？行くよね！！行こ！！！」


『ねぇ、なんで強制参加なの、おかしいだろ』


光「いやぁ、もう言っちゃったし？ねぇ！いいじゃん！私一人じゃ心配なの！」



ぷくっと頬を膨らませる妹、光。


その姿は、悪いがとても怒っているようには見えない。



んで、さっきから光が言うそのシェアハウスとやらについて少し説明する



光は人気歌い手のヒカリだ。

そして、その歌い手友達？のまふまふが、シェアハウスをすると言い出したそう。

そして、当然光も誘われたわけ。





………なんで、私が行かないといけないの？

できるなら、一人で行って頂きたい。

私はいつも、光と比べられて生きてきた。

そのシェアハウスとやらに行ってもきっとそうだ。



美人の光とブスの私。



なんで、双子なのにこうも違うのか。

神様を恨みたい。

なんて、そんなことしても神様に届きはしないだろう。


光は愛されて、私は蔑まれる。

それが当たり前。

普通。



嗚呼、慣れって怖い。


どんなに酷くたって、慣れてしまえば普通。

日常の一部分になってしまう。




「行こうよ、絶対楽しいって！！！ね？？？」


そう言って、首を傾げる。


嗚呼、狡い。妬ましい。

その顔を、性格を、ひっくり返してやりたい。

でもそんな夢みたいなこと無いんだ、って。

自分が一番分かってんの。





『分かったよ』





ほらやっぱり。

自分の意志とは反対に、

私の口は真反対の事を言う。



光はお姫様で、私は召使い。




お姫様の言うことには逆らえないの。

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