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36 ~虹村side~ ページ47

虹村side

3人に別れを告げてから、
約半日のフライトを経てアメリカに到着。

なんやかんやあって久々に暴れて、
アメリカに来て初めての友人ができた。

無事に家に着いたので、とりあえず関口に報告。

虹村今家着いたよ、見送りありがとな

関口無事着いてよかった。今ちょっと話せるか?

虹村おう、大丈夫

そんなやりとりのあと、
すぐに通話がかかってきた。

関「よ〜、久しぶり」

虹「そんな経ってねぇよ」

関「アメリカどう?」

虹「あー…やべぇとこに来ちまったなって感じ」

関「オイオイ、またヤンキーに戻んなよ、Aが悲しむぜ」

その名前を聞いて、
別れる直前のAの顔が浮かぶ。

虹「A、大丈夫だったか?」

関「んー…すげぇ泣いてた」

虹「そうか」

やっぱり。
また泣かせてしまった。

関「なんで言わなかったんだよ」

虹「…いつ会えるか分かんねぇような奴が彼氏だったら可哀想だろ」

関「Aは全部分かってて虹村のこと好きなのに?」

虹「んな追い討ちかけんなって」

終わったことだろ
そう言いかけて、やめた。

関「終わらせたくないのは虹村なんじゃねえの」

その言葉に、つい頭を抱えた。

虹「何も言ってないのになんで分かんだよ…」

関「毎日会ってたら言わんくても分かるわ」

虹「そーかよ」

関「Aに彼氏が出来てからじゃ遅せぇからな」

関口は釘を刺すように、そう言った。

虹「なんでそんなに言うんだよ」

関「Aのあんな顔見たらお前責めずにはいられねぇの」

虹「…そうか」

関「俺はお前みたいに付き合ってもない女の子を抱きしめたりできねぇからな」

虹「テメッ」

今それ言うか?

関「どうせ久保田からもお叱りのLINEが来るからちゃんと反省するように」

虹「おー」

A大好きな2人の前で
Aを泣かせた罪は重い。

関「まぁ、お前が決めたことならもう文句は言わねぇけど、Aはまだお前のこと好きだからな」

虹「分かったよ」

関「相談にはいつでも乗るからな、じゃ」

そう言って、通話が終わった。

その後、
やっぱり久保田からもLINEがきた。

Aをあんな風に突き放してしまったのに
俺に何ができるんだろうか。

Aのことを考えながら
アメリカに来て最初の夜を越えた。

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作者名:夢莉 | 作成日時:2019年8月14日 16時

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