【番外編】青峰と図書室�� ページ42
それが30分ほど前のことになる。
どうやら勉強が分からず顔が青ざめていた訳では無いらしく、
その後顔色は健康そうなものに戻った。
一体どんなスパルタ教育を受けていたのか、
考えるだけで恐ろしい。
が。
貴「うーん、ちょっと休憩しようか」
青「うス」
効率が落ちているので休憩を挟むことにした。
赤司と緑間は休憩なんて
与えずさせていただろうし。
青峰は典型的なバカ。
恐らく授業はほとんど聞いていないんだろう。
だから最初から丁寧に教えていけば
なんとかなりそうではある。
きっと赤司と緑間は賢すぎて
青峰がどれくらいバカか
分からなかったんだろうな…
青「はぁ、バスケしてぇ…」
貴「あと3日我慢すればできるよ」
青「なげぇっす…」
とんでもないバスケバカの青峰には
部活ができないテスト期間は
苦痛で苦痛で仕方ないんだろう。
椅子に座っている時も
動きたそうにむずむずしている。
そう言えば、と青峰が切り出した。
青「虹村さんって、頭いいんすか」
貴「えぇ、うーん、文系科目はちょっと苦手そうだけど、大体上位3割以内にはいるんじゃないかなぁ」
本当はもうちょっと下だけど、
先輩の威厳のためにちょっと盛っておいた。
感謝してよ、虹村。
青「すっげ」
貴「赤司と緑間もすごいよね、部活しながらいつも上位なんでしょ？」
青「あー、1位を争ってる感じっすね、いつも赤司が勝つけど」
すごい。すごすぎる。
貴「よくやるなぁ」
とんでもないのは、
バスケだけではないらしかった。
青「あーあ、テストにバスケあったらなー」
貴「それは青峰が1位だね」
青「でしょー？バスケなら課題出されてもいくらでもすんのに…」
バスケバスケ言う青峰が
可哀想になってきた。
貴「ちょっとバスケする？」
青「え、いいんすか！！」
突然目をキラキラと輝かせる青峰。
貴「赤司と緑間には秘密にしてよ」
怒られちゃうかもしれないし。
青「はい！！絶対！」
貴「んー、体育館は空いてないし…あ、マジバの近くのコートに行く？」
青「うっス！！」
貴「1時間だけだからね、その後マジバで勉強しよう」
青「はい！行きましょ！！」
青峰は私の手を引いて駆け出した。
バスケバカの青峰が1時間で終われるわけがなく、
結局3時間ほど青峰が
バスケをする姿を見ていたけれど
やっぱりバスケをしている彼が1番輝いている。
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作者名：夢莉 | 作成日時：2019年8月14日 16時
