31.ガチの同居 ページ31
*
壊れてしまいそうな神山さんを目の前に、どうしたらいいかわからなくなってしまった。
なぜか途端に怖くなって、こんな神山さん、見たことなくて。
自分の中でも、焦っていた。
無言になるこの空気が気まずいと感じるより先に、そんな気持ちばかり膨らんでいた。
車に乗りこみ、この空気の中神山さんの家に向かう。
ほんの数分で着いた家は、相変わらずで。
いつものマネージャーの癖でなかなか降りずにいた私に、"はよ行こうや"と急かす神山さん。
私は、は、っと気がついて、急いで神山さんの後ろにくっついた。
マンションの目の前まで行くと、大きな荷物を抱えて待つ男性一人。
誰だろう、と目を凝らして見てみると、こっちに気づいたのか、にぱっと笑って駆け寄ってきたのは藤井さんだった。
「りゅ、流星……?」
「よっ、神ちゃん!瀬良さん!ラジオ終わったん?お疲れ!」
「おん、お疲れ……って、流星、なんの用なん?」
「なんの用って……言うたやん!雑誌の撮影のとき!一緒に住もうな〜って」
『え、……それで、この荷物は、』
「今日から住もうと思ってん!」
"瀬良さんもその気で、今神ちゃんと来たんやろ?"なんて、なかなか鋭い。
……あ、待って、私と神山さんの過ごした残骸がまだ部屋に残っているようないないような。
……残ってるわ。
いろいろ、2人分使ってたからこれはバレる。
まさか朝、こんな状況になるとは思わなかったし、普通にこれから神山さんと2人で生活していくんだろうなとずっと思ってたから……
『……神山さん』
「……おん、これは、まずいで」
2人で顔見合せて、真っ青に。
そんなのも露知らず、首を傾げながら"なになに?"なんて。
「……A、ここで流星引き止めてくれん?バレない程度に隠してくるわ」
『はい、わかりました。全身のコミュ力使って、命懸けで引き止めます』
「頼むわ」
「なになに?なんの話しなん?」
『藤井さんは関係ないですよ!仕事の話だったんで……』
「あれ、神ちゃん?どこ行くん?」
『これも沢山理由がありましてね!!まずは私といっぱいお話しましょ?ね?』
「あ〜、うん?」
727人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽてとふらい。(プロフ) - しげつぐ。さん» ありがとう!!うーん、私もそんな感じ 笑 仲いい子以外は苦手だし…笑 まぁ人それぞれだから、大丈夫。 (2019年6月29日 23時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
流智LOVE - ありがとうございます。自分の言葉で助けてみようと思います!ぽてとふらい。さん本当にありがとうございます! (2019年6月29日 15時) (レス) id: db4b56f1e4 (このIDを非表示/違反報告)
しげつぐ。 - ただの人見知りかもしれんけど笑でも、中学まだ行ったことないから気持ちが分からんけど、、、更新お疲れ様!新作も楽しみにしとるよ! (2019年6月28日 15時) (レス) id: de4b714db2 (このIDを非表示/違反報告)
しげつぐ。 - 完結おめでとう!!最後のあとがきやっぱいい言葉やなって思った。本間に。陰キャやけど、ちょっと他の人と違うと思う。確かにめっちゃ喋らんし、静かやけどそれなりに友達おるし、それなりに話かけられるけど、自分から話しかけたりせえへんから。続き↑ (2019年6月28日 15時) (レス) id: de4b714db2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - れんさん» コメントありがとうございます!応援もありがとうございます!!まだまだ私らしい言葉を届けられるよう、頑張りますね! (2019年6月27日 23時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぽてとふらい。 | 作成日時:2019年5月13日 22時