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16.感謝と高鳴り ページ16







神山くんに、数学を教えてもらった。






「んで、こうなる。……どう?わかった?」







神山くんが難しいと言ったところ全て教えてくれて
気づけば補習時間が終わる10分前。


私は神山くんの言葉に大きく頷きながら
"ありがとう"とハッキリ声に出した。




神山くんは嬉しそうに笑いながら
"どういたしまして"っと私のシャーペンを置く。







「またわからんとこあったら聞いてや」


『えっ……いいんですか……?』


「かまへんよ?」


『き、聞くのは、その、皆のいる中でも……?』


「……?そうやけど……」






2人っきりの時間が増えるわけが無い

でも、普通に学校生活を送る中で
神山くんに話しかけるなど……



おこがましいにも程があるのでは無いのか?




ミジンコ以下の、もはやホコリにもなれない女が
神山くんに、勉強を教えてもらうなんて……







『私如きがそんな……許されるのでしょうか……』






無意識にそんなことを呟いて、後悔する。

神山くんの前で、なんてことを。
ネガティブ思考、ネガティブ発言、気持ち悪い妄想。



静かすぎる教室に、
小声さえも響き渡るぐらいだから……
確実に聞こえてる。




どうしよう、今度こそ絶対引かれた。





焦りから、視線が定まらない中

ちらりと神山くんを覗き見ると







「ふふ、……」







我慢できなかった、と言わんばかりの笑み。


え、なに、なにそれ、可愛い、可愛すぎる。







「自分如きて……ふは、っ、謙虚すぎん?瀬良って」


『けっ、謙虚じゃっ……!
その……神山くんに圧倒的ふさわしくない私が
話しかけていいものなのかと……本気で悩んで、』


「そんな、気にせんでええって。
生徒会長で関わりずらいって思われてるやろうけど
全然そんなお堅いやつでもないから、ほんまに」






"2年も同じクラスで、
お堅くないことぐらいわかるやろ?"

まだこぼれる笑みを隠さず、私をじっと見つめた。






「やから、ラフに来てや?
来てくれへんの、案外寂しいねん」






どこからともなく現れた幻覚のキューピットに
一突き矢が刺されたような


そんな感覚の、高鳴り。






「明日から、待ってるから」






そう一言言い残し、神山くんは教室を出ていった。

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設定タグ:ジャニーズWEST , 神山智洋   
作品ジャンル:ラブコメ
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そらジロー(プロフ) - 過去の作品から読ませていただきました。読んでて、ずっと読みやすい作品もありましたが、この神山くんの話はすこし、文の書き方などがスッキリしていない為、特に読みにくいなぁと思いました。学業との両立は大変ですが、応援してます。 (2021年11月3日 9時) (レス) @page1 id: 614ab98b9f (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - ひなさん» コメントありがとうございます。何回も見てくださるなんて…とても嬉しいです!!最近、リアルがバタバタしてしまっているので更新が遅くなりますが、飽きずに最後まで見てくださると嬉しいです! (2021年2月27日 0時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - とてもおもしろいです!何回も見ちゃってます。更新頑張ってください!応援してます (2021年2月26日 18時) (レス) id: 030ed8b055 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽてとふらい。 | 作成日時:2021年2月17日 0時

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