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事ある毎に喧嘩というか蜂楽くんの煽りに糸師くんがまんまと乗っかる事態が発生したけど、なんだかんだ二人とも言って頼りにはなった。
糸師くんは私が見落としそうなところもちゃんと見てくれたし、蜂楽くんは進む度見つからなくて不安がる私を優しく励ましてくれた。
蜂楽くん、今までヒナのことがあって苦手だったけどきっとすごく思いやりのある人なんだろうな……。
だからきっとヒナの話を聞いて私に怒ったんだよね。
……そういえば、今一緒に探してるくれてるけど私の事どう思ってるんだろう……
多分、あんまりよくは思ってないハズ…
「……これで一通りは調べたな」
『うん……二人とも、協力してくれたのにごめん』
「お前が謝ることじゃねーだろ」
『でも、休む時間奪っちゃったし……』
「それはダイジョーブ!俺らもう5人揃ったし、あとは他の人達待つだけだったから」
大丈夫だよ!と蜂楽くんがもう一度言ってくれたので、なんとか2人の顔を見ることが出来た。
二人とも心配するようにこちらを伺っていたので、不安がらせないよう控えめに微笑む。
初めて2人の前で故意的に笑ったからか、目を丸くされたけど。
……にしても、ほんとにどこ行っちゃったんだろう
落としたっていっても上着の内ポケに入れてチャックしめてたから、そうそう落とすなんてことはないはずだったのに……
「……とりあえず今日はもう寝ろ。顔ひでぇし
明日また探してやるから、俺んとこ来い」
「凛ちゃん?俺も手伝うよ!?」
『ありがとう……じゃあ、おやすみ』
二人と別れ、とりあえず私も部屋に戻ることにした。
引き出しもクローゼットの中も全部ひっくり返すように探したけど、帰ったらもう一度探してみよう。
意外なとこに落ちてるかもしれないし……
「ごめん、ちょっと時間いい?」
『え……あ、蜂楽くん?』
階段を登っていた時、後ろから誰かに腕を引かれる。
振り向くとそこには、神妙な顔つきの蜂楽くんが2段くらい下に立っていた。
にも関わらず身長があまり変わらなくて、普段意識することの無い蜂楽くんの身長の高さを改めて実感する。
『えっと、どうしたの……?』
「……あのさ、その……ゴメン…!」
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ごりらに憧れてます - ちょっと控えめに言って神です。語彙力めちゃ高ですし……小説家なれると思います。応援してます!!最高でした〜 (1月19日 7時) (レス) @page43 id: 930e13de40 (このIDを非表示/違反報告)
黎明(プロフ) - 話の構成が上手すぎて引き込まれました…!神作品を有難う御座います! (10月10日 13時) (レス) @page22 id: 96c5df6fb7 (このIDを非表示/違反報告)
時雨、ときどき猫。 - 私、最後の「彼との幸せな〜」を呼んだ瞬間、大泣きしました。枕に顔うずめてたら親に笑われました(笑)本当に心が温かくなる話でした!これからも投稿頑張ってくださいね! (6月5日 21時) (レス) @page49 id: 5c49e2991a (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - すっごい泣きまた!本当に素晴らしい作品をありがとうございます! (5月21日 0時) (レス) @page49 id: e67944ae95 (このIDを非表示/違反報告)
ヒラコ - 素敵なお話をありがとうございました。ツナさんの暖かい気持ちに感動しました。生きることは決して楽しいこと、美しいことばかりではないけれども、それらはいつか糧となり実を結ぶのだと思います。私もいつか生きていて良かったと思える日が来るよう今を生きます。 (2023年4月2日 2時) (レス) @page49 id: 488b484064 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツナ | 作成日時:2023年1月28日 16時