私には無関心だったのに【五条悟】

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「化粧なんてしても無駄なのに。よくもまぁそんな時間かけてやるよな」

「ドレスマナーって知ってる？」





私だって行かなくていいなら行きたくない。
呪術師関係者の集うパーティーなんて。


でもわざわざ迎えの車まで来られたら行かない訳にもいかないし……
それに、御三家の嫁なんだから来て当然だろっていう圧があるんだよ当主のあなたは分からないだろうけど。





「しかも何その服痴女？無い谷間見せんのに必死すぎだろw」

「はぁ？馬鹿言ってないで、早く行くわよ」






まーた始まった夫のケチが。
どうせ何着たって文句つけてくるんだから自分の好きな服くらい着させてよね。
……まぁ確かに、ちょっと寄せてるけども…！





「ヤダ。お前がその服で行くなら俺もー今日行かねえ」

「マジで何言ってんの？もうそんな駄々こねてる時間ないんだってば」

「……そんなみずぼらしい服で俺の隣歩かれたら恥かくんだよ」






コイツ……なんなん？私だってあんたの隣なんか絶対歩きたくないけどしょうがないでしょこんなんでも一応は夫婦なんだから。

置いていきたいのは山々だけど、私だけ行ったらあれ今日旦那さんは…？って視線を受けるのが目に見えてる

実家に知られたら面倒つか多分会場にいるだろうし……あーもうっ





「じゃあどうしろっていうの？私このドレスしか持ってない」

「はっ、一級術師のくせにひもじすぎだろ」





馬鹿みたいに腹が立つ捨て台詞を吐いて部屋を出ていったと思ったら、ハンガーごと持ってきて目の前につきつけられた。




「なに」

「俺が恥ずかしい思いしないように買っといたやつだけど」

「気持ち悪…」

「あ？」

「もー何でもいいからそれ頂戴」





無駄に生地がいいのが腹立つな…

どこのやつって…げーっ、なんでこんなハイブランドもの…


汚さないようにしなくちゃって、気が立って仕方なくなるやつじゃん




まさか、これも計算のうち……？





「フン、元の素材はともかく服のおかげでまだマシになったんじゃねぇの？」





……ありえる……！

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