私には無関心だったのに【五条悟】

15【あの子の回想】 ページ15

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お母様のゴキゲンが良かったらお説教、普通だったら無視、悪かったら暴力





私の毎日はこの3パターンで決まる。

9歳になった今も、ずっと。







今日は普通だったから無視だった。
良かったぁ…まだこの間の傷治ってなかったから。また悟くんに心配かけちゃうところだった。

お母さまに存在をまるごと否定されるのは悲しいけど、それでも痛いよりはマシだもんね。


お説教だったら私の事見てくれてるって、嬉しくなるんだけどなぁ〜






お母様の機嫌が良くなること

それは私が泣くこと



私が泣いたらお母様は嬉しくなるんだって。私がみじめに見えるからって。



みじめってどういう字？なんて意味なんだろう？



この部屋は辞書も無いから調べられないし、
滅多に人も来ないから聞くこともできないや






お母様はどうしてあんなに私が嫌いなんだっけ？


あそうだ、私がめかけの子だからだ！



私はお父さんが他の女の人との間に作っちゃった子供なんだって、それも外国の人と。ハーフってやつらしい。だから、私はこの家の人達に怖い顔される



でもそれは仕方ないことなんだって。

私が生まれてきたのがいけないからって。




私が悪いのに、どうしてここのみんなはご飯くれるんだろう？

きっと、ほんとは優しい人たちなんだろうな

私がもっともっと偉い子になったら、お母様もみんなも笑ってくれるかな……









あそうだおてがみ書こうっと！


お勉強用の紙がたくさんあるから、それに書いてっと……









「……あれ？」









私の名前……なんだっけ？



誰も呼ばないから忘れちゃった

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