episode95● ページ5
’
｢おいA……！返事しろよ！｣
突然切れてしまった電話に何度も呼びかけるけど、当たり前に返事はかえってこない
くそっ、なんでだよA……
なんで返事しねぇんだよ！！
しかも助けてってどういうことだよ……！？
もうだめって、まさか……
｢マーくんっ？どこ行くの！？｣
｢絹、今日はやっぱり帰ってくれ｣
まさか、本当だったのか……？
ストーカーの話、嘘だったんじゃねぇのかよ……！
俺は、
俺はまた、Aの事信じてやれなかった……
Aが絹の胸ぐらを掴む場面を見てしまったから、絹の言葉の辻褄が合った気がして、
Aの言葉を、信じてやれなかった
最低だ、俺
やっぱり俺には、Aの隣にいる資格が……
｢……っ、A……！｣
Aの家の前に来てみたけれど、人っ子一人いる気配がない
Aは電話で家の近くって言ってたよな……
来たけど、居ねぇぞ……？
まさか、もう連れてかれたのか……！？
どこだ、どこに連れてく！？
何か、なにか目印は……っ
｢！……これは…｣
血……？
よく見れば、続いてる……？
いや、まさか
こんなわかりやすい証拠、普通残すか？
でも、犯人がパーチんばりの馬鹿だったら？
血痕を残したことに気づかないくらい馬鹿かイカれたやつなら、もしかして……
行ってみる価値はある
もうわかんねぇんだ、行くしかねぇよ
その血痕はバイクで10分ほどの距離分続いていて、辿り着いた先は来たことも無い廃工場だった
俺の町の中に、こんなところがあったなんて……
俺は、重そうなドアに耳をくっつけた
すると
＜……て！……めて！＞
｢……くそっ｣
Aの声だ……！
やっぱりあれはAの血……！
殴られたのか……？それとも刃物で……？
どうしようAに何かあったら……もう生きていけない…
馬鹿万次郎っ、今はそんなこと考えてる暇はないだろ！
Aを、助けなきゃ……！
ドアはあかねぇ、鍵がかかってる……
入るなら2階の窓だな
だいぶ古い見てぇだし、１、２発蹴れば割れんだろ
あとは足場……
あの近くに放置されてるベルトコンベアを使って……
｢頼む、A……｣
絶対ぇ助けるから
無事でいてくれ……！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7278人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kanasimi - マジで泣けました！ 3回も!! 感動しました！ (2022年12月10日 2時) (
レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続き楽しみにしてます♪ (2022年4月19日 7時) (レス) @page45 id: 99859047d6 (このIDを非表示/違反報告)
たむら - 更新ありがとうございます！！今回もいいところで終わって...次回が気になりすぎますっ！！主さんのペースで更新していただけたら幸いです🙇♀️ (2021年12月2日 20時) (レス) id: e5799c3cbd (このIDを非表示/違反報告)
南(プロフ) - 更新ありがとうございますっ！！！気になる所で終わってるのも流石です。次回更新楽しみにしていますね(*^^*) (2021年12月2日 20時) (レス) id: db1b503228 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - コウさん» めっちゃ好きです！！笑 (2021年12月2日 8時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ツナ
| 作成日時：2021年9月30日 23時
