第十五話 ページ17
竈門炭治郎。鬼滅の刃の主人公だ。
彼を囲む様にいる柱達。そして此処は鬼殺隊の本部。
─────この光景は…見た事がある。
『(何話かは忘れたけど…。とにかく、今目の前に広がっているのは間違い無く原作にあったものだ)』
私は息を呑んで、様子を窺う。
「裁判の必要は無いだろう!鬼を庇うなど明らかな隊律違反!我らのみで対処可能!鬼もろとも斬首する!」
「ならば俺が派手に頸を切ってやろう。誰よりも派手な血飛沫を見せてやるぜ。もう、派手、派手だ」
「ああ…何というみずぼらしい子供だ。可哀想に。生まれてきた事が可哀想だ」
うわ〜、本物の柱だよ。煉獄さんに宇髄さんに悲鳴嶼さん…。かっこいいなぁ…。
そんな中でむいくんは、相変わらずぼんやりと空を眺めている。
「そんな事より、冨岡はどうするのかね。拘束もしてない様に俺は頭痛がしてくるんだが。
胡蝶めの話によると、隊律違反は冨岡も同じだろう。どう処分する、どう責任を取らせる、どんな目に遭わせてやろうか」
伊黒さんはやっぱりネチネチしているな。
というかさっきから甘露寺ちゃん…可愛い!!
そして冨岡さん…やっぱイケメンだ!まあ、むいくんには敵わないけど!!
「まぁ良いじゃ無いですか。大人しく付いて来てくれましたし、処分は後で決めましょう。それよりも私は、坊やの方から話を聞きたいですよ」
しのぶさんの言葉でハッとする。そうだ、こんな事思っている場合ではない。
しのぶさんが炭治郎に鎮痛薬を飲ませれば、炭次郎は口を開いた。
「…俺の妹は、鬼になりました。だけど、人を喰った事はないんです!今までも、これからも、人を傷つけることは絶対にしません」
炭治郎が真剣な表情で訴える。だけど、柱達は納得しない。
「くだらない妄言を吐き散らすな。そもそも身内なら庇って当たり前。言うこと全て、信用できない。俺は信用しない」
「 あああ…鬼に取り憑かれているのだ.。早く、この哀れな子供を殺して解き放ってあげよう」
…違うよ、禰豆子ちゃんは本当に人を喰べたりしない。
何とも言えない感情がもどかしくて、私は胸の前で手を握り締めた。
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uru(プロフ) - 愛NAさん» ありがとうございます!自分ではまだまだと思っているのですが、そう言って下さり嬉しいです!!これからも頑張ります! (2020年8月18日 19時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
愛NA(プロフ) - 小説の書き方上手過ぎませんか…??ちょっとシリアスだったり面白かったり、何かもう色々と凄って思いました。陰ながら応援させて頂きますね…! (2020年8月18日 18時) (レス) id: d66500f3cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:憂流 | 作成日時:2020年8月2日 15時