9. 自分のために ページ9
「遅いぞ悟、8分の遅刻だ」
『...』
「責める程でもない遅刻をする癖、直せと言った筈だぞ」
目の前でぬいぐるみを作っている強面の男。名を夜蛾正道、呪術高専の学長だ。
「責める程でもないなら責めないで下さいよ。どーせ人形作ってんだから良いでしょ、8分位」
『(良くないじゃろ、時間は守るものじゃ)』
時間や約束は必ず守る_それが遷宮寺の信条だ。「意外」とぬらりひょんに言われた時はキレた。
「...その子達が?」
目線を此方に向けられたので、虎杖達が自己紹介を始める。
「虎杖悠仁です!好みのタイプはジェニファー・ローレンス、宜しくおなしゃす!!」
『遷宮寺A』
「何しに来た」
「...面談」
「呪術高専にだ」
「呪術を習いに...?」
「その先の話だ。呪いを学び呪いを祓う術を身に付け、その先に何を求める」
夜蛾の質問が始まった途端、遷宮寺は五条によって壁際に立たされた。最初は虎杖の番という事だろう。
「何って言うか、宿儺の指回収するんすよ。放っとくと危ないんで」
「何故?事件・事故・病気_君の知らない人間が日々死んでいくのは当たり前の事だ。それが呪いの被害となると看過出来ないという訳か?」
「そういう遺言なんでね、細かい事は如何でもいいっす。俺は兎に角人を助けたい」
「遺言...?」
夜蛾がピクッと反応した。
「つまり他人の指図で君は呪いに立ち向かうと?_不合格だ」
夜蛾の側にあった人形が動き出した。如何やら"呪骸"_夜蛾の呪いが篭った呪いらしい。
その呪骸は突然虎杖に殴りかかって来た。
「(重っ!本当に人形かよ!!)」
持っていた鞄でガードするが、それでも拳の重さが感じ取れる。
「窮地でこそ人間の本音は出るものだ、納得のいく答えが聞けるまで攻撃は続くぞ」
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三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年2月4日 20時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬桜椿 | 作成日時:2021年1月21日 15時