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81:人助け ページ33

「助けてください!」


そう言って隊服にすがり付かれたのがつい数時間前だった。

追われているんです。

そう言った彼女の背から現れた不逞浪士を斬り伏せたのがつい十数分前。


「ありがとうございます。あの、何か御礼がしたいんですが」


頬を染めた彼女が恥ずかしそうに私を見上げ、その柔らかい唇を合わせてきたのが、つい────


「……、え?」

「そ、それじゃ!」


ぱたぱたと黒髪を揺らし走り去っていった彼女を、わたしは呆然と見送る事しか出来なかった。

しばらくその場に固まっていた私の肩を、自棄にいやらしい笑みを浮かべた沖田さんが叩いた



「やるじゃねぇかィ色男」


「……冗談でしょう。私は女ですよ」


片手で顔を覆う。
男に間違われることは無くはなかったが、まさかこんな事になるとは思っても見なかった


「ま、真選組は男所帯だからなァ。あの女がテメェを男と思い込んでも不思議じゃねェ」

「……ま、その内誤解を解く機会もあるでしょう」


気を失っている浪士を縛りパトカーへ押し込む。

その日はこれで一件落着。





────そう思っていた








82:勘違い→←80:装い



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みぃ(プロフ) - コメント失礼します!こちらの作品がとても大好きでいつも楽しく読んでます。更新頑張ってください。応援してます (2019年5月31日 19時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - れもんさん» 楽しみにしてます!私の考えなのですが、伊東さんは、もしかしたら愛情が欲しかったのかな?と思いました。 (2019年2月19日 23時) (レス) id: f0c523c988 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 虎さん» お返事遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます!!伊東さん…確かに頭が良くて何と無く怖い印象があるのわかります…でも生い立ちもラストも切なくて……。真選組動乱編終了までもう少しですので楽しんでいただけるよう頑張ります! (2019年2月18日 23時) (レス) id: af4b9b062a (このIDを非表示/違反報告)
- 面白いです!私は伊東さんっていつ見ても少し怖い印象を持っています。 (2019年2月17日 20時) (レス) id: f0c523c988 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:東雲出雲 | 作成日時:2019年2月13日 0時

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