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80:装い ページ32

「本当に大丈夫ですか?」

「ああ、だいぶマシになった」



未だに顔色の悪い副長と見回りとして町を歩く。
いつもに増して目付きの悪い副長に、町行く人々はそっと目をそらしながらすれ違っていく


酒の力と言うのはありがたいと、つくづく思う。
この様子では、副長はきっと昨夜の失言を忘れていることだろう。


「お昼どうします?」

「あーそうだな、昨日は親子丼食ったし……」




『ンな顔してんじゃねェよ、A』

───ならば私も、忘れたと言うことにすれば良い



「───おい、聞いてンのか」

「へ?あ、すみません」


ぐいっと顔が近づけられて、思わずのけぞる。
不機嫌そうだった副長の顔が悪戯っぽく歪められた


「大丈夫か、お前も飲みすぎか?」

「いえ、少し考え事をしていただけで」

「そうか。ん、昼は定食屋にでも行くか」

「ああ良いですね。しじみのお味噌汁は二日酔いに効くと言いますし」


急いで笑顔を浮かべると、副長は煙草を咥えてから、そーだな。と応えた。



飲みすぎ、か。
本当に忘れられたらどれ程良かっただろうか。


穏やかな風が頬を撫でていく。
どうやらもうじき夏が来るようだ。





81:人助け→←79:頭痛



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みぃ(プロフ) - コメント失礼します!こちらの作品がとても大好きでいつも楽しく読んでます。更新頑張ってください。応援してます (2019年5月31日 19時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - れもんさん» 楽しみにしてます!私の考えなのですが、伊東さんは、もしかしたら愛情が欲しかったのかな?と思いました。 (2019年2月19日 23時) (レス) id: f0c523c988 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 虎さん» お返事遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます!!伊東さん…確かに頭が良くて何と無く怖い印象があるのわかります…でも生い立ちもラストも切なくて……。真選組動乱編終了までもう少しですので楽しんでいただけるよう頑張ります! (2019年2月18日 23時) (レス) id: af4b9b062a (このIDを非表示/違反報告)
- 面白いです!私は伊東さんっていつ見ても少し怖い印象を持っています。 (2019年2月17日 20時) (レス) id: f0c523c988 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:東雲出雲 | 作成日時:2019年2月13日 0時

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