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62:共闘 ページ14

酷い有り様だ。
そう言うより他になかった。




「副長ォォォォォ!!副長だァァァァ!!副長が無事だったぞ!!」

「無事じゃねーだろコレどー見ても!!」



副長健在の姿を見せてなお、副長自身は未だに妖刀に喰われたまま。とても戦場に放り出せる状態ではなかった

それに、気になるのは────



「原田さん!沖田さんと局長は!?」


並走するパトカーから顔を出した原田さんに、身を乗り出して尋ねる


「Aちゃん!!あれだ!さっきチラッと沖田隊長が見えた!!」


原田さんが指差す車両の窓は血で汚れていて中の様子がわからない。

だが、先程の無線が事実だけを伝えているとするならば、沖田さんは、あの列車でたった1人、闘っているのだろう



「銀時殿」

「あん?」

「もう暫し、副長の事をお願い致します」



ドアを蹴破り並走する車の屋根に飛び乗る



「オイ!?何処に、」




走る車の屋根を足場にしながら、私は漸く列車の窓を刀の柄で割り砕いた



「──おう、遅かったじゃねェか」



満身創痍。
そんな言葉がぴったりの沖田さんが、ニヤリと口の端を持ち上げた



「お、大祝!?」


騒ぐ男を斬り伏せれば、車内がざわつく。

ピリピリとした殺気を全身に感じながら、私は息の荒い沖田さんに笑みを向けた



「申し訳ございません。買い物に手間取ってしまいまして」



そう言って見せれば、沖田さんはちっと舌を打つと、私に背を向けて刀を構えた



「アンタの事は気に食わねェ」



けど。と、沖田さんが続ける言葉を聞きながら、私もまた、彼に背を向けて刀を構えた。



「今回だけは背中、預けてやりまさァ」



殺られんじゃねェぞ。その言葉に生意気に返せば、次の瞬間には、血の臭いでむせ帰るような車内に赤い花弁が散った







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みぃ(プロフ) - コメント失礼します!こちらの作品がとても大好きでいつも楽しく読んでます。更新頑張ってください。応援してます (2019年5月31日 19時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - れもんさん» 楽しみにしてます!私の考えなのですが、伊東さんは、もしかしたら愛情が欲しかったのかな?と思いました。 (2019年2月19日 23時) (レス) id: f0c523c988 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 虎さん» お返事遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます!!伊東さん…確かに頭が良くて何と無く怖い印象があるのわかります…でも生い立ちもラストも切なくて……。真選組動乱編終了までもう少しですので楽しんでいただけるよう頑張ります! (2019年2月18日 23時) (レス) id: af4b9b062a (このIDを非表示/違反報告)
- 面白いです!私は伊東さんっていつ見ても少し怖い印象を持っています。 (2019年2月17日 20時) (レス) id: f0c523c988 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:東雲出雲 | 作成日時:2019年2月13日 0時

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