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"おねーさん"って、
もしかして私のこと、？
不思議になって辺りを見渡すも
この場にいるのは
私と、目の前の男の人だけ
「……、」
こんな雨の中、
ずぶ濡れになった女に話しかける人は
いったいどんな人なんだろうか
まっすぐと私を捕らえる彼の瞳に耐えられず、
思わず目線を下に向けたら
「……傘持ってないの？」
少し掠れた低い声がさっきよりも近く聞こえて
下げた視界に彼の靴の先が映る
そう、きっと知らない男性は
私を傘に入れてくれたんだと思う
「あの私は大丈、ぶ……」
もう濡れちゃってるし、
ひとつしかない傘に入れてもらうなど申し訳なくて
断ろうと不意に顔を上げた時、
彼との距離が思ったよりも近くて
思わず息を呑んでしまった
真っ黒な瞳と、金のフープのピアス
そして、まるで愛しい人を見るかのような
そんな優しい表情で
「風邪引いたらだめじゃん」
「……でも、」
「いいからっ、ほら持って？」
「だめですっ。そしたらあなたが濡れちゃう」
「そんなの気にしなくていーから、ねっ？」
そう言って私の手を取って、傘を握らせる
「ふふ、じゃあね」
それを見て安心したように笑って、
雨の中背を向けて離れていく
「……っ」
少し熱を帯びた頬に
微かに残る懐かしい香りに
胸がギュッと締め付けられて
「……待って、！」
「よかったら、
お礼させてくれませんかっ……！」
雨の音が響く中
気付けば必死にそう叫んでいた
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ﾏｼｮﾘ。(プロフ) - 百 々さん» コメントして頂きありがとうございます。とても嬉しいお言葉でこちらも泣いておりますっ(;_;)少し悲しい雰囲気のお話にしたく、もしそう感じて頂けてるなら幸いです。これからも頑張りますので見守って頂けたら嬉しいです…！ (2020年2月20日 10時) (
レス) id: 4dee2b3c12 (このIDを非表示/違反報告)
百 々(プロフ) - 雰囲気からして私の好みだと思ったらどストライク過ぎて泣きました。更新大変だと思いますが頑張ってください！！！！！応援してます！！！ (2020年2月19日 19時) (レス) id: 1589601c77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾏｼｮﾘ。 | 作成日時：2020年2月18日 10時
