《両面宿儺》仕返しします

態度45 ページ45

貴方side





あぁ、なんて暗い世界。

でも、それぐらいが私にお似合いだ。



どうして私はこんなところにいるの。








『...そっか』








最後に思い出すのは、腹部に来る痛みと発砲音。

そして、宿儺の姿。



そうだ、私は死んだのか...。






死んだのがわかった瞬間、私はその場に力なく座り込んだ。









『はぁ...』








口から漏れるのはため息ばかり。



今、思い返せば後悔ばかりの人生だったな。


周りの人にごめん、と謝ってないよ。

宿儺にまた迷惑を掛けちゃったよ。




でも所詮、それが私の人生。

むしろ、最初から私なんてこの世界にいらなかったんだ。









.









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ﾎﾟﾀ...ﾎﾟﾀ








『...?雨??』








私の頬に当たる水滴。


この暗い世界でも雨なんて降るのだろうか。



水滴が口付近に付き、ペロリと舐めてみた。









『しょっぱい』









これは、涙...??


でも、一体誰の??



野薔薇?恵?悠仁?


それとも＿＿＿＿＿＿。









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＿＿＿＿＿｢もう二度と俺の前で死に面を見せるなよA｣









あの日交わした約束。


ごめんね、宿儺。

約束守れなかったよ。




最後に視界に映った宿儺の表情は

何とも驚きと哀しみに満ちていた、そんな顔付きだった。




本当に後悔ばかりの人生だ。





私自身の目からもﾎﾟﾛﾎﾟﾛと涙が零れた。


その涙が下に落ちた、その瞬間だった。









.









.









『ｯ...え??』







涙で濡れた所が、次々と白く輝き出した。


そして、その光は徐々に大きくなりだした。








...仮に、これに触れたら生き返ることが出来るのだろうか。


でも、こんな私が生き返っても良いのだろうか。




また迷惑かけるかもしれない、

必要とされないかもしれない...だけど。









.









＿＿＿＿＿＿＿＿｢A｣








宿儺、貴方の隣で笑っていたいの...。


そして私は光に手を添えた。







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...痛い、身体中が火がつくほど熱くて痛い。


瞼を開けようにも上手く力が入らない。

だが、力を振り絞り目をゆっくりと開いた。









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心底驚いた、だって

宿儺が私にキスをしていたのだから。

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