《両面宿儺》仕返しします

態度22 ページ22

『もう!!恵!!』





恵を叱ろうと立ち上がろうとすると

五条先生に止められた。






五条｢行かなくていい。

恵の言う通りだから｣




『そんなことｯ__』




五条｢あるんだよ、そんなことが。

俺は教師としての行いが出来ていなかった｣






『!』







普段はおちゃらけている五条先生だが今は違った。


真剣な眼差し、かつ後悔で塗りたくられた表情。




こんな先生見たことがない。

つい私は言葉がつまってしまった。




五条先生は再び私の手を握り

真っ直ぐと私と目を合わせた。









五条｢本当に...すまない｣








.








今にも泣き出しそうな顔。



きっと過去にも似たようなことがあったのか

瞳の奥に何かを感じとった。




どう言葉をかけるべきか、どうするべきか

脳が試行錯誤する前に私の手と口が動き出した。









.









ｸﾞｲｯ








五条｢！｣








私は五条先生の手ごと勢いよく

先生の胸に押付けた。


突然の事で驚いたのか、目を大きく開き私を見ていた。









.









『もう謝らないでください。

そんな姿もう見たくないです』








五条｢でも｣








『後悔しているのを自分で自覚している、

それだけでいいじゃないですか。



その後悔した分、次に生かす力にすればいいじゃないですか』







五条｢!!｣








私の言葉で五条先生は顔を下に向けた。



だが直ぐに、いつもみたいに

どこまでも、まっすぐな笑顔を私に向けた。








五条｢ｯ...そうだね!｣







『そうですよ!』









いつも通りの先生に戻った所で

先程の恵の先生への態度の悪さを叱るために

ベッドから立ち上がった。









.









五条｢A｣









ｸﾞｲｯ









『??』








すれ違いざまに名前を呼ばれ、

先生の方へ振り返る。









.









.









五条｢...僕、やっぱり君のことが好きだな｣









『??

そうですか?ありがとうございます!


では!!』







これはきっと生徒としての意志行為。


恋愛のわけが先生に至ってはあるわけがないだろう。



そう思い、私は恵を探す為に部屋を出た。

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