Virtual Image

8 ページ8

・





急いで早着替えをして、
緩い二つ結びだった髪下ろす





たくさんのライトが点滅して
1度暗くなると……。






その全てのライトが私を照らした








「突然の甘い香りに振り向いて」









シルバーのハートネックレスに
白いシャツ、黒いミニスカート

シンプルに、セクシーで攻める









ソロ曲って、緊張するけど
1番のチャンスタイム





私しかステージにいないんだもん、
全員が私のことしか見ていないから。








「微笑みを感じればみんなイチコロ」









今年のソロ曲のイメージは、
背伸びをする小悪魔系の女の子








末っ子、という私のポディションを
フルに使ったコンセプトだった








「ある人は言った。キミはピエロみたいだって」









でも、その曲の中で運命の人と出会って。




彼女は、自分の少し上にいる彼に惹かれていき
素直になっていく……という曲だった









もちろん、曲は小悪魔的要素が含まれているから

スカートをめくってみたり、
シャツの少しめくって鎖骨を見せたり


髪をかきあげたり。









「それは美しいってことでしょ？
もっと見たいってことでしょ？」









可愛い曲しかやってこなかった私に
高校最後の年だから、って。

優ちゃんが提案してくれたの





間奏中、踊りながらいろんな方の表情を見る








たまたま目に入ったシュウさんは
何故か涙を浮かべてた


なんで？？


今度、理由聞かなきゃ、、、









珍しい同年代のファン、カナちゃんは
めっちゃ近いのに双眼鏡で私を覗いてた


何が見えたのか、次来てくれた時聞こう(笑)









目を見開いてくれているユキムラさん

そんなに目、開けちゃって……！
ドライアイって言ってたから絶対乾燥しちゃうよ

あ、目薬さした、



見えてたこと、本人に伝えちゃおっと！









一番前の列にいた瑞稀くんは……。








・

・

・







ううん、こんな時に追っちゃだめ。。。

私はアイドル。








今は、特別な気持ちで
瑞稀くんのことを考えちゃダメ、







・

9→←7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す