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「さぁ冨岡さん、どいてくださいね」
俺は少し二人から離れて、俺達を襲ってきた人を覗いて見てみる。
その人は綺麗な女の人で、変わった形の刀を持っていて禰豆子ちゃんを狙っているようだった。
そりゃあ禰豆子ちゃんは鬼だ。何も知らない人はこうやって殺しにくるのが普通だ。じゃあこの“冨岡”さんって言う人はどうして俺達を庇って
「俺は嫌われてない」
…そこ!?まず返す言葉がそこなのね!?何かこう「この子を殺しては駄目だ!」みたいなことを言うのかと思った!
それに対しての女の人の反応は…
「あぁそれ…すみません、嫌われてる自覚が無かったんですね。
余計なことを言ってしまって申し訳ないです」
…かなり辛辣。駄目だ、笑うな、笑うな…
「坊や」
「はいっ」
そう笑いを堪えていると、女の人が炭治郎に話しかけていた。
「赤髪さんも、坊やが庇っているのは鬼ですよ。危ないですから離れてください」
そうヒソヒソと炭治郎と俺に言う。炭治郎がそれは違います、と言い返す。すると女の人は同情したように可哀想に。と言った。でも、
「苦しまないよう、優しい毒で殺してあげましょうね」
と、俺達に言ってきた。
どれだけ可哀想と思っても鬼は鬼、殺さないといけない。という事が、その言葉でひしひしと伝わってくる。
彼女だって鬼殺隊員の一人なんだろう。俺達が禰豆子ちゃんを差し出せば、すぐに頚を跳ね除けるはずだ。
だけど…
「動けるか。妹を連れて逃げろ」
斬らせる訳にはいかない。
冨岡さんのその言葉を聞いて、俺は足に力を入れる。
「冨岡さん…すみません!ありがとうございます!!優、動けるか!」
「分かってる、行こう!」
身体にはとっくの昔から疲労が溜まっている。でも、ここで動かないと。
俺は骨が折れてることまでも忘れて走る事に集中した。
「優さん…ですか。やっと“全員”見つけました」
俺達が逃げる時、女の人が俺の名前を呟いて微笑んだことをまだ俺は知らない。
「箱は俺が持つ!」
「ありがとう!」
炭治郎が禰豆子ちゃんをお姫様抱っこをして、俺が道端に置いていた箱の紐を右腕でかっさらって走る。
いくら炭治郎の妹とはいえ、俺は鬼を助けた事になる。俺はこれから鬼殺隊を抜けることになるかもしれないのか
…今は逃げることに集中しよう。
そう思いながら懸命に足を動かす。でも
ドシャ!
それが原因で、後ろに誰かいることが分からなかった。
七話 救世主 終わり
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um(プロフ) - そうですかありがとうございます! (2020年7月27日 22時) (レス) id: 00ce3b9bd5 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん 極細(プロフ) - umさん» 下のコメントの続きです。あと、私も文章能力があまり良くないので、描写などが上手く書けていない所も全然あります。そこでストーリーを勘違いさせてしまっていたらすみません!上手く言えていなくてすみません。わざわざコメントありがとうございました! (2020年7月27日 22時) (レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん 極細(プロフ) - 違うアカウントから失礼します!(このアカウントはもう使えなくなってしまったので…中の人は同じです)ここの場合、柱合会議は歌い手様がストーリーに少し影響を与えている為、一部のキャラが協力的だったりしています。続きます。 (2020年7月27日 22時) (レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
um(プロフ) - コメント失礼します!柱合会議の感じが違うと思うのですが………… (2020年7月27日 21時) (レス) id: 00ce3b9bd5 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん(プロフ) - 火白.さん» 遅くなってすみません、ちゃんとレス出来ていませんでした。このコメントの下のコメントが返信です。 (2020年4月13日 12時) (レス) id: 51416204c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:筆ペン屋さん | 作成日時:2020年3月28日 1時