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ごめんなさい中々文章を書くペースが戻らなくて遅くなりました…
少しずつですがちゃんと更新しますので…
―――――
気になる。
そんな気持ちが勝手にふつふつと湧き上がってくる。
そりゃあまあ、二人が普通に話がしたかったからとか、ただ善逸が他にする事があって帰ってきてないだけっていう可能性もあるっちゃある。
そもそもそんなに大事な話なら、善逸達の会話の中に割って入って行くのはとても非常識な事だ。
俺にだって人に言いたくないこと、誰かに話すないしょ話、自分の秘密ぐらいある。
善逸のとった行動が意図的に俺の事を避けているものだったんだとしたら、人の隠し事に首を突っ込まずに俺はこのまま布団に潜り込んだ方が良いのだろう。
それが相手も自分も傷つかない一番の方法。
よく目に焼き付いている最近の坂田の様子。何か見えない不安と戦っているようで、それが話題として出てくるのであれば、尚更この方法を選ばなくてはいけない。
「……すまん」
それでも結局、理由が知りたいと願う自分の願望の方が優先されてしまうのだ。
俺は届くはずもない謝罪を口に喋らせ、さっきよりも早く足を動かすのだった。
*
俺はようやく坂田の後を追いかけ始めた。
でもさすがは隊士の傷を癒す蝶屋敷。
坂田はもう部屋からだいぶ遠ざかっていて、追いかけたと言ってもそもそもどこに行ったのか分からなくなっていたので、俺はだだっ広い蝶屋敷を歩き回ることになってしまった。
ここまで迷うんだったら思い切って最初から追いかけてたら良かったなぁと、そんな苦悶の表情を浮かべて歩き着いたのは坂田が志麻くんと鍛錬をしていた庭だった。
ここにもいないか…
そんなことを思いながら俺は縁側を歩く。すると角を曲がった方の道から、誰かがぐずる声が聞こえてきた。
その声は、ずっと聴いてきた、耳に馴染んだ声。
「……あ…」
いた。
俺は縁側に座っていた二人に見つからないように隠れる。
でも、多分善逸には聴こえてるんだろうな。あいつ、こう言うところはなーんかしっかりしてるから。
だから、俺は咄嗟に隠れてしまったけど、その行動も意味を成さずに善逸に追い返されるんだろうな。
そんなことを思い、ヘラヘラとする。
しかし、その予想は外れていた。
確かに善逸は気づいていると思う。でも、
「……」
少し黙りこくっただけで、俺の方に一切気を向けない。
俺は二人が何を話しているのか、最初よりももっと気になってしまった。
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きのこの里(プロフ) - コメント失礼します。もう更新する予定は無いのでしょうか…?出来れば無理しない程度に更新してくださると嬉しいです…! (2022年8月31日 1時) (レス) @page21 id: b722612dff (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 更新めちゃくちゃ楽しみにしてます! (2020年12月28日 14時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
空き地 - 初コメ失礼します!読んでいてとてもおもしろいです!無理はせず頑張ってください! (2020年7月12日 21時) (レス) id: e153c44a3c (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん(プロフ) - haru☆さん» またコメントありがとうございます!ただいまです!これから少しずつですが更新していくので、ぜひぜひ見ていってください! (2020年6月10日 16時) (レス) id: 51416204c7 (このIDを非表示/違反報告)
haru☆(プロフ) - 待ってました〜!おかえりなさい! (2020年6月10日 13時) (レス) id: e37ae2e853 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:筆ペン屋さん | 作成日時:2020年5月8日 13時