快刀乱麻を断て！！参【鬼滅の刃】【u.s.s.s】

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まぁ、疑問と言っても決してはっきりしたものじゃない。
坂田の性格から考えて、今の行動が何か引っかかるものだったから。そこに軽く疑問を持っただけ。


でも、引っかかるもの。それがある時点で坂田の様子がおかしい事は大いにわかる。
俺に向けた背中に、少し違和感を感じた。

最近坂田ちょっと元気ないなあとは思ってたけど、なんかあったんかな。


俺はどうしようもない不安をかき消そうと、坂田が出ていって少したった頃に、自分も音を立てないようにベッドを降りた。


ベッドの横に射し込んだ光が直接目の中に入り込み、少し視界がチクチクする。


目を何度か瞬きして痛みを抑え込み、坂田のベッドの方を向く。


少し様子がなんか変だった。俺の考えすぎかもしれんけど、最近元気なさそうやったし、なんかあったんかな。



そんなことを急に回転し始めた頭で考える。
ぐるぐると思考は働いていくのだが、やっぱり考えるだけじゃ答えは出ない。やっぱり追いかける方がええんかな…


そう思い、俺は部屋の出口の方へと歩みを進める。
しかし、次に俺の興味を引いたのは、部屋の外の物ではなかった。


俺の目に映ったのは、俺達が普段使わせてもらっている医療用のベッド達。
そこには炭治郎とか、伊之助とかが寝っ転がっていびきをかいている。主に伊之助。

そこから坂田がいなくなって、少し違和感を感じるなぁ。
と思いながら足を動かしていたのだが、ふと普段善逸が寝ているベッドの上が空っぽになっている事に気づいた。
当然の様に、俺の視線はそこに釘付けになる。



トイレとかに行ったのか？

…いや、違う。



それなら坂田が出ていく前にどっかに行った事になる。
あれから何分か時間が経っているし、そんなにも長い時間を必要とする行動だろうか。

そう考えると、善逸も何か関わっているんじゃないかと思ってしまう。

今日、俺たちは同じ時間にベッドに入った。
俺はそこから一睡もせずに今まで起きていた。
なら善逸はどのタイミングで部屋を出ていったのだろうか。
部屋を出ていくのなら、足音等で少し音を立てるはず。それなら俺でも気づく。

じゃあなんで俺は善逸が出ていったことに気づかなかった…？


…そもそもの話、音を立てないようにしてこの部屋から出ていったのかもしれない。

あいつなら俺が起きていることに音で気づける。だからわざと音を立てないように部屋を出ていったのかもしれない。



……それだけ、その何かを俺に知って欲しくないのか…？

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