｡・:＋° ページ17
パリストンから受け取った資料の内、4枚がそれぞれの呪霊について、1枚は受肉体の生贄と見られる被害者4名の情報だった。
Aは一通り目を通すと、念能力を使って4名それぞれの情報を漁った。
外を見て、太陽を暫く眺めると、そのまま外に向かっていった。
Aが出ていった後、部屋にパリストンと部下が残っていた。
｢君はどう思います？Aさんのこと｣
｢Aさんですか？そうですね…不思議な雰囲気で、どんなものもAさんには勝てないというかそう思わせるような…。あとかなり美人ですよね｣
部下がそう言うと、パリストンは微笑んだ。
｢そうですね。雰囲気だけでなく実力も劣りません。
私はまだ3年余りしかAさんとペアになってませんが、その前はネテロ会長だったんですよ。そのネテロ会長と組んでいた時を含め、Aさんが呪霊に負けた報告は一切聞いておりません｣
｢それは…僕は呪霊についてはよく知りませんが、きっとお強いんですね！
もしかしたら夜には報告書と一緒に来ちゃうんじゃないんですか？？｣
そうなったら残業ですねー、と部下はAの残したカップを片付ける。
｢いやぁ、それだと仕事が早くて助かるんですが…あまりないですよ、日が出ている内は｣
パリストンは部屋の窓から空を眺める。
｢何故です？｣
｢貴方はこちらで呪術師になる為に必要な条件を知ってます？｣
｢はい…確か、ハンターライセンスを持っていることと、〈術式〉を使えること、ですよね｣
｢そうです。
正確には【特級に相当する呪力を持つことの証明】だそうです。我々には分かりかねますが、術式というのは才能の有無が関係するそうで、術式がなくても特級レベルの呪力なら大丈夫だそうです。
まあ実際はライセンスを所得できるレベルの呪術師は才能の塊ですから、術式をみんな持ってるんですけど｣
｢はぁ…じゃあAさんも持ってるってことですよね、術式｣
パリストンは上げていた口角を下げた。
｢ええ、持ってますよ。
でも、日が出ている内は使えないそうで。夜しか使えないんですって。調べたらね、向こうではこれを〈天与呪縛〉と言うそうです｣
｢テンヨ、ジュバク…？｣
パリストンは再び椅子に座った。ここでニコッと笑い、部下は出てけの合図だ、とそそくさと出ていった。
｢彼女は流星街で、どうやって自分の才に気づいたんでしょうね…｣
パリストンは再び空を眺め、まだ登っている最中の太陽を見ていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 344人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カノン(プロフ) - もう更新はされないのでしょうか？楽しみにしてます…！ (8月28日 23時) (
レス) @page30 id: cb9945ccdc (このIDを非表示/違反報告)
宮(プロフ) - みるきさん» コメントありがとうございます！好きすぎになって頂けて嬉しいです！頑張りますので、どうぞご期待ください！ (2022年11月20日 0時) (レス) id: 9293aae5a3 (このIDを非表示/違反報告)
みるき(プロフ) - ……好きすぎます！！！更新頑張ってください！！ (2022年11月19日 23時) (レス) @page7 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
宮(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます。そして応援ありがとうございます！感動したというお言葉を頂いただけで泣きそうになっちゃいました。こちらこそ、作品を読んで頂きありがとうございます。これからも応援よろしくお願い致します！ (2022年11月19日 22時) (レス) id: 9293aae5a3 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - すみません。勢いのあまりに少し誤字をしてしまいました。気にしないでいただけると嬉しいです💦🙇♂️ (2022年11月19日 20時) (レス) id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：宮 | 作成日時：2022年11月13日 1時
