陸拾玖頁─小柄ナ襲撃者─ ページ16
私達が晩香堂に来て約半日────
これといったことは特に何も無く、時は平和に刻んでいった。
なので特にすることもなくそれぞれに時間を有効活用していた。
勿論私は本を読んでいる。
「暇だ〜外に出たい〜」
乱歩さんが気だるそうに嘆く。
彼の周りには空になった沢山の駄菓子の袋が散乱していた。
「今出たらポートマフィアかギルドに首をもぎり取られちまうよ」
「監視映像に異状は無いか」
「今の処は退屈な映像ばかりだねェ」
与謝野先生の云う通り、何も無さすぎて私自身退屈してきていた。
でも本があるなら何日でもここに居られる自信がある。
私物の本は一冊しか持ってきていないけれど、読み終わったらまた最初から読めばいいし。
「この講堂は通常入口が存在せず、侵入には地下の廃路線を通る他無い。故に敵兵が侵攻して来た時、路線内の監視映像によって事前にそれと知れる」
「道中は罠も満載だしねェ。この地形で侵略戦なんて、余程の大軍隊でもなきゃ二の足を踏むさ」
『確かに此処に着くまで色々とありましたけど銃は期待しないほうが善いですよ。あと、此処を侵略しに来るとしたら大勢ではなく少数で来ると思います』
「少数...?」
思う、というかほぼ完全にそうだと断言できる。
まず侵略しに来るとしたらギルドではなくポートマフィア。
この三社鼎立の中、森さんが何十人もの人員を此処に使うとは到底思えない。
となると...
「社長。攻勢を呼び戻した方が良いよ」
唐突に乱歩さんが帽子を被りながら言葉を飛ばした。
そのいつもより低い声音からして私の予想が当たってしまったのかもしれない。
「敵か?襲撃規模は何人だ?」
社長さんの問いかけに乱歩さんはクルッとパソコンの画面を見せる。
私も横から覗いて敵を確認する。
そこに映っていたのは、黒帽子を被った小柄な男性。
「一人だ」
......最悪だ。
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煉華☆(プロフ) - 書いたつもりだったのですが(;・∀・)中也さんはもう少し夢主と絡ませる予定です!コメントありがとうございました! (2017年2月13日 10時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - 名無しさん» こんにちは(*^^*)やっぱり分かりにくかったですかね?何故かシリーズ化しないんですよ...。説明欄から行けるようにURLを貼っているのですが、また今度見えやすいようにしておきますm(_ _)m お、気づいてもらえましたか!自分では気づくか気づかないかくらいの色で (2017年2月13日 10時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - こんにちは。part1が分かりづらくちょっと大変でしたが、最初から最後まで読ませてもらいました(^ー^)最新話の夢主の「…馬鹿」がもう可愛すぎ!これからも頑張ってください! (2017年2月11日 15時) (レス) id: 23590d66be (このIDを非表示/違反報告)
鈴燈輝葵(プロフ) - 煉華☆さん» 双黒大好きなので楽しみです♪ (2017年1月9日 2時) (レス) id: 2f068cebfc (このIDを非表示/違反報告)
ふぅり(プロフ) - あ、ほんとだ、すみません、!!!フォローさせていただきます!(`・ω・´)ゝ (2017年1月8日 15時) (レス) id: d25cb7c6f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:煉華 | 作成日時:2016年12月7日 19時