204話 ページ23
禰豆子ちゃんの炎は、鬼の血気術を打ち破った。
先程の妹と戦っていたのを見て知ったけど…鬼の回復も遅くさせるらしい。
そう、彼女の血気術は…鬼に対抗できる唯一の手段。
きっと彼女の炎でなら伊之助くんや宇隨さんの毒を浄化できるはず…！！
禰豆子ちゃんはどこだ？
…が、サッと立ち上がり辺りを見回して…ふと思った。
鬼に効く、回復を遅らせる……それなら、それなら私の血気術だって"そう"なんじゃ無いのか？
音のない映像で見た。
私の羽赫からの攻撃…赤い鉱石を食らった兄は、しばらく片手を動かせない様子だった。
それに出血したままで…
それはつまり、私の攻撃も鬼に対抗出来るという事。
じゃあ、もしかしてだけど…
それって鬼の血気術も打ち破れるんじゃないか？
『…っ』
禰豆子ちゃんはどこに居るのか分からない。
その間にも伊之助くんの心音は小さくなって行く…
事態は刻一刻を争う。
どうする、可能性のある方に掛けてみるか…？
『…』
意を決すると私は目を閉じた
…感覚は体が覚えている。
少し肩に違和感、それが数秒後にはスーと消えていく。
月光に照らされた影が動く。
風も無いのに不気味に揺れる右翼。
『……お願い…っ』
赤い鉱石を、伊之助くんのその傷口へ添えるように刺す。
どうか、どうか私の血気術にも禰豆子ちゃんと同じような力がありますように…！
彼はこんな所で死んでいい人じゃない。
善逸くん、炭治郎くんと共に未来を背負ってく人。
そうだよ、あの煉獄さんに託された人達なんだから
だから…
『………、！』
その思いで赤い鉱石を見つめていれば。
何と鉱石が徐々に徐々に、どす黒く染まっていく。
それに比例するように彼の傷口辺りの変色が消えていく…
まるで鉱石が鬼の毒を吸収していくように…
数秒も経てば鉱石は見る影も無い漆黒となり、彼の体を蝕んでいた毒も全て消えていた。
まあ傷口が治る訳では無いけれど。
『…よ、良かった…』
せき止められていた血液が元気よく流れ出す。
回復し始めた心音が聞こえて、今度こそホッと息をついた。
…と、
「…あれ、俺は一体……ここは…え？Aちゃん？」
私のすぐ横で倒れていた善逸くんが目をパチクリさせて起き上がる。
…あぁそっか。
信じ難いが、彼今まで眠ってたのか
「何で俺ここに居るの！？てか痛っ、足いったい！！どうしたのコレ、どうなっちゃってるの俺の足！！もうやだ怖くて見れないぃぃ！！」
…途端に泣き叫び出す彼。
こちらも元気そうで良かった…
.
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癒し系猫(プロフ) - 宇髄の髄は隨じゃありませんよ〜！ (5月2日 19時) (
レス) @page20 id: 0e8640f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 呉羽さん» 作者の妄想やら想像詰め込みまくりですよ笑 そう言って頂けて嬉しいです！ (2020年3月25日 21時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - 面白い！こういう話大好き (2020年2月20日 4時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 呉羽さん» ありがとうございます！いつも応援して下さってますよね、本当に嬉しい限りです！頑張りますううううううううう！！！ (2020年2月4日 7時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - おもしろいです。完結するまで毎日見るねええええええええええええええええええええ！！！ (2020年2月2日 9時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2020年1月1日 21時
