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130話 ページ39

「おい紋子!お前最近強いな!」
「伊之助、Aはもとから強いぞ」
『ありがとう…?』
その日から私は彼らに言われる程やる気に満ち溢れていた
体の使い方を見直し強い攻撃を繰り出せるようになってきた。

「俺が本当は守ってあげたいのに…Aちゃんは俺よりもずっと強いんだよなぁ…」
修行終わり、任務へ行く善逸くんを見送りに行く時に言われた。
目には若干涙が浮かんでいる
彼は前ほど任務に行くのを嫌がって駄々をこねなくなった。
だけどまあ怖いんだろうな、というのは見て取れる。
今も蝶屋敷の門で私の手を握ったまま離さない。
『…善逸くんこそ強いでしょう。ほらもう行きなよ』
「えーもうちょっとだけ。それに俺強くないよ!Aちゃんも炭治郎も、そうやって俺にやる気を出させようとしてる魂胆でしょ!?」
うぅ、と遂に涙が落ちた
苦笑いだ。
最近彼の任務の見送りをする事が少なくて…いつも泣いて帰って来た後だったから忘れていたけど…彼まだ自分が寝て戦ってる事気づいてないんだな。
『でもさぁ善逸くん、私や炭治郎くんから嘘ついてる音する?』

ふざけて彼の両耳をウリウリ引っ張るとボッと顔を赤くさせた。
そして顔を両手で覆うと「可愛い…無理…」と呟く
否定しないからやっぱり自身でも私達が本気で言ってる事を知ってるんだ。当たり前だけど



「うぅっ…じゃあ行ってくるね。頑張るからAちゃんの髪を一房くれないかい?」
『え、それはやだ』「辛い」
思わず即答してしまった。
だって何か…ねぇ?控えめに言ってキモイ
それを考えたら途端に善逸くんは絶望に落とされたような顔をした。
…あ、そうだった彼は耳で人の気持ちがわかるんだな。
私があからさまに引いたからショックだったんだろう…露骨に傷ついた顔をされて逆にコッチが申し訳なくなるという謎の状況。

『…じゃあ君が任務から戻ったら一緒にお話しよう。』
「えっホント!?やった俺凄い頑張るね!!地を這ってでも必ず戻るから!!」
おう変わりようが激しい。
目をキラキラさせた彼は、先程までの姿が嘘のようにスキップしそうな勢いで歩いていった。
…感情の起伏が激しいんだな
何もしてないけどもう、ちょっと軽くハリケーンが去った気分だよ。

屋敷に引き返しながら考えていて、私は「あ」と思い出した。
『…今日時透さんとの任務だ』
胡蝶さんに言われたんだ。
善逸くんが戻った時、私まずここに居ないかもしれない
ごめん善逸くん…と心の中で謝ると、私はまた歩き出した

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サワーポメロ(プロフ) - モブサイコ100知ってます!面白いですよね! (2020年4月23日 12時) (レス) id: 2fd1d8b796 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - ふうさん» アオイちゃんが自分を腰抜けだと言っていたのは、過去に嫌なモブ隊士に言われちゃったりしたのかなぁと思って書きました。でもたぶん実際居ますよね、嫌な奴のは。作中で炭治郎くんが関わらなかっただけで、、、。もう私も本来なら目ん玉抉りたいレベルですよ!! (2019年11月9日 10時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - ケチャップさん» けっこうな歳なのにヤンチャで凶器振り回す所、それが鋼塚さんの好きなポイントです笑 (2019年11月9日 10時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - モブ隊士のくせにっアオイちゃん達いなかったら体力落ちてるくせにっどうせ今頃お陀仏のくせにっアオイちゃんを悪くいうなぁ!!目ん玉抉るぞぉ!!すいません冗談です許してください (2019年11月8日 18時) (レス) id: 0f2e7dcacf (このIDを非表示/違反報告)
ケチャップ - 鋼塚さん怖い…w (2019年11月2日 15時) (レス) id: 7bf493a5f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まどろみ | 作成日時:2019年10月14日 14時

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