今世でも私の主食は人間らしいので絶食することにします。~third~【鬼滅の刃】

118話 ページ27

いや来んなよ！
凄い迫力に思わず私までビクリとなる。
「A！逃げてくれ！」
『言われなくても！』
私は来た道を引き返す。
振り返ればあの男、鋼塚さん足が速い…！
包丁両手に構えてるし、頭にもつけてるしヤバいって！包丁4本搭載は強いて！

「すみません！すみません！！」
「ア"アァァアアア"アアア！！」
「もうほんとにごめんなさい！」
後ろに炭治郎くんが叫ぶ。
え"っ、心做しか声が近くなってないか…！？
((バッ
「ア"ァァアア！！」
『う"あ"ぁああ！！』
振り返れば距離が近づく一方で…
何アレ何アレ
包丁だけじゃなくてエンジン搭載してます？？

「A走れぇえ！」
『お前が走れぇえ！』
「Aが俺を背負ったんじゃないか！」
『そうだよすいませんねぇえ！絶対降りるなよぉ！』
…鬼ごっこは夜遅くまで続いた



炭治郎くんに新しい日輪刀をズイと握らせ「お前次は無いと思え」とガチの脅しをした鋼塚さんは夜の闇に消えていった。
あの人なら殺りかねない
(アレは既に何人か殺った人の目だった、と後に小鳥遊は語った。)
『…帰ろう』
「…あぁ、ありがとうなA」
ここ最近の中で一番恐怖を感じた気がする。

蝶屋敷に戻ると私達が胡蝶さんに叱られたのは言うまでもない。
炭治郎くんはすぐさまベッドに入れられ、私は胡蝶さんのもとに残された。
柱を付けず外へ出てしまった、それはとても危険な事なのだ。
「どうして私に言わなかったんですか？」
『言ったら止められてましたよね…』
「当たり前です。」
しばしの沈黙…この歳になって言いつけを守らなくて怒られるなんて。
子供か私は。
胡蝶さんの前に正座状態は正直きつい。
『…すみません。』
「もう勝手な行動はしないでくださいね。」
炭治郎くんの意志を汲んだのはわかりますが…と、ため息をつかれた。
「…あ、Aさん。明日の昼頃に隠の方が来ます。そうしたら御館様の屋敷に向かってください」
胡蝶さんがサラッと言った言葉が脳内で何度もリピートされる。
……え"っ

『え、あの、えっ私をお呼び…？御館様が、ですか？』
「はい」
『』
なぜだ。なぜお呼びなんだ。
恐れていた事態が発生してしまった…？？
処分されてしまうのか？つまり死ぬ？
いやでもさすがに今日の事がすぐ御館様の耳に届いているとは……いやでも待てよ
もしや…もしや胡蝶さん私達の失踪直後チクったのか！？マジかよア"ーメ"ン"！！
「(普通にこの前の任務についての話だと思いますが…面白いので黙っておきましょう)」

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