迎えに ページ24
あーもうー！！
何であんなにわからず屋なんだ！！
・・・だけど
あんな風に怒鳴るんじゃなかった
あーあ…後悔…
・・・迎えに行こうかな
きっとAさんは今日も残業するんだろう
熱あるのに…
車で行った方が良いかな？
だけどあの駅の周辺って狭くてゴチャゴチャしてるからなぁ
Aさんには申し訳ないけど、車は諦めて徒歩で駅まで向かった
そうだ
そのまま病院に連れて行こう
俺がいつもお世話になってる病院なら多少の無理は利くし
待ってる間そんな事を考えていたら、まばらな人波の中にAさんを見つけた
「Aさ…」
「これはこれは営業部次期部長様！」
近付いて声を掛けようとしたら先を越された
「杉野！…部長」
「仕事終わったんだから部長は止めろよぉ」
会社の人か…
２人はそのまま並んで喋りながら歩き始めた
仕方ないから俺はこっそり後を着いていく
どこまで２人で行くんだ？
はっ！
まさかAさんの部屋まで！？
有り得ない！有り得ない！
だってホラ
聞こえてくる会話は全部仕事の話
それにしてもAさん
やっぱ顔色悪いなぁ
しっかり歩いて、しっかり喋ってるように見えるけど
あれ絶対朝より熱上がってる
病院…一緒に行ってくれるか？
また今朝みたいに怒鳴る羽目になるんだろうか
お願いだから素直に言うこと聞いてくださいよ
俺が後ろにいる事なんて気付いてもいないAさんの背中にお願いする
その時ようやく会社の人がAさんに手を振り、マンションとは別の方向へ歩いて行った
やっと声が掛けられる…そう思ってAさんへ視線を戻すと
Aさんはその人の背中をずっと見つめてる
なんで…？
あの人は…なに？
「Aさん…」
何となく嫌な気がしてドキドキしながら声を掛けた
「チャンミン…」
「駅まで迎えに行ったんだけど…」
「あぁ…人と一緒だったからまた後を付けたのね」
「スミマセン…」
この会話の間もAさんの視線はさっきの人
もうその後ろ姿は見えないのに…
でもそれは俺が思いもしない理由だった
「聞こえてたでしょ？」
「え？」
「私の頑張りは間違いだった…私の頑張りは見当違いだった…」
「Aさん？」
確かにその会話の内容は聞こえていた
でも俺は頑張る事は間違いじゃないと思う
「・・・悔しいわ」
そうポツリと呟いたAさんの目からはポロポロと涙が零れ落ちていた
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とんこ - え〜完結ってなってたからシリーズ最初から読んじゃったけどこれひょっとして区切りも着いてないですよね。折角面白かったのに残念。こんな気持ちになりたくなくて完結作品捜して読んだのに (2019年1月4日 8時) (
レス) id: ea70574319 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - ベルギーを称賛ってさすがだね (2018年7月3日 18時) (レス) id: b2dbe2074b (このIDを非表示/違反報告)
純蓮(プロフ) - 千衣さん» ちょっとアホっぽいチャンミンにどんどんにやけちゃってください(笑) (2018年6月30日 9時) (レス) id: a8649ab444 (このIDを非表示/違反報告)
千衣(プロフ) - 純蓮さんの言葉のチョイスが４０代の私にはツボです。『浮かれポンチ』＝この作品のチャミ、当分ツボってにやけるヤバイ人になるな〜 (2018年6月30日 7時) (携帯から) (レス) id: 4037bbf8fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：純蓮
| 作成日時：2018年6月16日 22時
