4story《memory》 ページ6
私は我慢出来なくて、木から飛び降りた。
『ごめんなさい、ノーマン、いじわるし過ぎた…ごめん、ごめんね…』
そして、勢いに任せてノーマンを抱き絞めた。
「ノア…」
『ごめんね、もういじわるしないから…』
私も涙が溢れそうになって、一生懸命腕で拭った。…のに。
「もういじわるしない？」
『しないよ、ぜったい！』
「じゃあ、ぼくのおねがい、1つ聞いてくれる？」
『うん、なんでも言って？』
「なら、目をつむっててくれる？」
『ん…うん』
言った通りに大人しく目を瞑る。と、頬に柔らかい感触がして、ノーマンから声が掛けられた。
「いいよ、目あけて」
『…何したの？』
「…なんだろうね？」
『んん？』
「でも、もう…ぼくのとこからいなくなっちゃだめだよ」
私の両方の頬に手を添え、はにかんだ可愛らしい笑顔。この時にはもう私の何かが変わった気がする。
「ねっ、約束だよ」
『えっあっ、うん…』
その後は殆ど覚えていない。
ただ、小走りで去っていったノーマンを呆然と見送ったあと、何も知らないエマはともかく目の前で一部始終を見届けていたレイには暫く冷やかされたことだけは覚えている。
＊
こんなに前の事…もうノーマンは覚えて無いんだろうな。
目の前の成長して少し大人びたノーマンを見て、私はしみじみと思う。
私はこんなに覚えてるのにな。
明日の夜にはこの世を旅立ってしまうかもしれないこの想い人。
最期に言うことがある筈なのに、言葉が喉をつかえて出てこない。
『…』
「…ノア、」
『んえっ、な、何？』
急に話しかけられて、私は戸惑ってしまった。
「僕の約束…覚えてる？」
『うん、多分…』
「ははっ、多分ってノアらしいね！」
「…でも、きっと覚えてるんだよね」
「…ごめん…。約束、守れそうにないよ」
『一緒に、ここから出ようよ、ノーマンならきっと…！』
ノーマンが重く吐いた言葉の重大さは私が1番知っている。自分を犠牲にしてでも私達をして助けようとしてくれていることも勿論知っている。
それでも話さずにはいられなかった。
それを聞いたノーマンは軽く俯いて、無言だった。
『ぁ…ご、ごめん…』
『……』
「…ううん！良いんだ…」
私は謝罪の言葉しか述べることが出来なかったが、沈黙を破りノーマンが笑顔で話した。
「僕は、僕が犠牲になる事で皆が助かるなら、それでいいんだよ」
『…良くない』
「僕は皆の為になるなら」
『良くないよ!!』
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ジュリー(プロフ) - みかん星人さん» 了解しました！どんどんコメ来ると嬉しいです！END分岐が多いようなので、別でEND集を作ろうと思いまーす！ (2019年3月2日 13時) (
レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
みかん星人(プロフ) - コメント失礼します！個人的には2番寄りの6番が見てみたいです...wwもちろん何番でも楽しみですけど！更新楽しみにしてます！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 8089ca85b5 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - 杏里さん» コメありがとうございます！(泣)了解しました！欲張りさんでもウェルカムなので他の方もコメお願いしますー！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
杏里 - 初コメ失礼します。アンケート12がいいです！（欲張り） (2019年3月1日 23時) (レス) id: 4f6b7da3ac (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - コメントお願いします！来たら嬉しすぎて泣きます。来なくても泣きます。(好きなやつだけ書くかもです) (2019年2月24日 15時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュリー | 作成日時：2019年1月13日 12時
