17story ページ24
なんやかんやあったけれど、それから5日がたった。
安全を考慮して遠回りにB06-32を目指し始め、ようやく、と言うよりもう、着いてしまう。
ムジカとソンジュは私達が生きていく為の様々な事を伝授してくれた。
火の起こし方、薬草の調合の仕方や、狩りの仕方。またその調理方法。
ソンジュは他にも1000年前に人間と鬼の間で交わされた《約束》について教えてくれた。
切り離された人間と鬼の世界。私達は養殖用として鬼の世界に取り残された食用の人間の子孫である事を。
そしてこれまでの鬼を整理して、あくまでも私の憶測なのだけど。
《鬼は人間を食べなければ知能が保たれず、食べた物によって形態を左右される。》
勿論理由はある。けれど確信が持ててから説明する事にする。
＊
「着いたー！」
早いなあ。
GFハウスから脱走してからの5日目があっと言う間に過ぎていこうとしている。
明日にはもうソンジュとムジカとお別れだ。
道中、レイの料理？が天才的に美味しかったり、エマやレイ達は弓の使い方なんかもすぐに覚えてしまったり、発見も多かった。
『…知りたくなかったなあ』
特に武器の使い方なんて。
「何の話？」
『あっ、ううん、何でもない』
独り言の筈が、やって来たエマとムジカに聞かれてしまった気恥ずかしさを隠して否定する。
『私に用？』
「今夜が最後だから、ノアももーっとムジカ達と話して欲しいなって！」
“何だか寂しくなってしまって…。今、大丈夫かしら？”
『勿論』
＊
エマが鞄から取り出した写真をムジカも一緒に振り返る。
現在一緒に逃亡中の弟妹、残してきた弟妹、助けられなかった弟妹…。
当然悲しさや寂しさもあったけれど、3人でなら笑いあえた。
ひとしきり笑った後。
“私ね、人間を見たのも話したのも、ノア達が初めてなの”
“敵でも食料でもなくて、他のどの生き物とも違った。エマやノア達と話が出来て、友達になれて良かった”
『うん』
「私も。この6日、本当に」
『「ありがとう」』
固く手を握った。少し温かかった。
＊
『広っ…』
6日目にしてようやく森の出口を抜けた。目の前には果てなく広がり地平線を見せる荒野が広がる。
“気をつけてな”
「ありがとうソンジュ」
“どうか元気で”
「ムジカも」
各々別れの挨拶を済ませる中、ムジカがこちらへと近寄った。
“エマ、ノア”
ムジカが私達2人の手を纏めて握る。外部から隠された手の内には冷たく硬いものが触れていた。
“これはお守り。持っておいて”
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ジュリー(プロフ) - みかん星人さん» 了解しました！どんどんコメ来ると嬉しいです！END分岐が多いようなので、別でEND集を作ろうと思いまーす！ (2019年3月2日 13時) (
レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
みかん星人(プロフ) - コメント失礼します！個人的には2番寄りの6番が見てみたいです...wwもちろん何番でも楽しみですけど！更新楽しみにしてます！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 8089ca85b5 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - 杏里さん» コメありがとうございます！(泣)了解しました！欲張りさんでもウェルカムなので他の方もコメお願いしますー！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
杏里 - 初コメ失礼します。アンケート12がいいです！（欲張り） (2019年3月1日 23時) (レス) id: 4f6b7da3ac (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - コメントお願いします！来たら嬉しすぎて泣きます。来なくても泣きます。(好きなやつだけ書くかもです) (2019年2月24日 15時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュリー | 作成日時：2019年1月13日 12時
