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SIDE:A


「見つけたっ……!」

扉がいきなり開き、現れたのは――――


「え、センラくん?なんで……?」

「なんでってなんでやねん!
もう、Aちゃんおらんから探したんやで?坂田と一緒に」

探してくれたんだ、2人とも。

「坂田と、一緒に……」

「なんやねん、俺じゃ不服?」

ははは、と笑うセンラくん。

「センラくんで、良かったなあ、なんて思ってたりしちゃ駄目かな」

今、坂田と顔を合わせたくない。

「……へ、なんや、いきなり、はは、びっくりするわあ、もう!いきなり言わんといて!」

熱いわあ、なんて言って顔をぱたぱたと仰いでいるセンラくん。
ここむしろ寒くないか。

「ほな、行こか?」

手をすっと差し出すセンラくん。
(ひざまず)くようにしているセンラくん、様になっていて少し腹が立つ。

何に腹が立っているかって、こんな状況でも少しドキッとしてしまった自分に、だけど。




センラくんと一緒に教室に帰ってきた時、生憎授業中で、視線が一気に集まってきた。

その視線の中には、閉じ込めた張本人、月島さんも。

私はそちらを気にしないように、席に座った。





「あ゛〜〜、A!ほんまに良かった!死んでなくて良かったぁ……」

「大袈裟だよ」

「A可愛ええんやから、気ぃつけてや!」

「そうね」

「俺!それ話し聞いてないときの返事って知ってるんやからな!」

「そうね」

「おい!!」


するとやってくる絢香さん。

「……Aちゃん、大丈夫だった?
ごめんね、わたしが原因になってるみたいで」

覗き込むようにこちらを見てくる。

「大丈夫、怪我してないし。」

「ならよかった!へへ」

ふんわりと笑う絢香さん。女の子って感じの子。可愛らしい雰囲気をまとっていて、すごい。

「ふふ、絢香ちゃん、可愛ええなあ」

ボソリと零れるように呟く坂田の声を聞き、顔をすぐに真っ赤に染めていく絢香さん。

「い、いきなり!照れちゃうからやめてよ坂田くん……!!もう……」

「へへへ」

眉を下げ、微笑む坂田。

なんだかもやもやして、私はその場から離れた。


「坂田、ほんま酷いなあ、絢香さんだって、あれ無意識やし。大丈夫?Aちゃん」

「あぁ、センラくん。大丈夫。」

「Aちゃん教室出て、付いてきたら案の定泣きそうな顔しとるし」

「してないし」

「えっ、でも涙目に」

「なってない!」

「ふは、あんま溜め込まんといてね」

「……うん」

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柚子(プロフ) - いい感じにすれ違って行ってますね(?)まぁ楽しみということです!頑張って下さい (2020年4月11日 22時) (レス) id: f5a2d726a8 (このIDを非表示/違反報告)
絵が上手くなりたい(プロフ) - うわぁ…気持ちは分かるけど絢香ちゃん腹黒だぁ…坂田さん、複雑な気持ちだろうな…。更新待ってますね (2020年4月11日 0時) (レス) id: e48c7240eb (このIDを非表示/違反報告)
きほん(プロフ) - はじめまして、とてもキュンキュンしながら読ませていただいています!ドキドキハラハラキュンキュンで、個人的にはどちらのオチも見てみたいですが、どうなるのかとても楽しみです! (2020年4月9日 0時) (レス) id: d19256ebb3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ - 年下組が夢主ちゃんのことでバチバチ(?)なっているのがキュンとしました。あと、作者様の書く文がとても好みです!その文才を私にも恵んで下さい…長文失礼しました。 (2020年4月3日 12時) (レス) id: 5d83f022ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃけ | 作成日時:2020年3月30日 0時

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