検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:81,954 hit

13 ページ13

SIDE:A

坂田に彼女が出来てからも、特に変わったことは無かった。
変わったことは、絢香ちゃんとも一緒にいるようになった、ということ。

そして数日一緒にいて感じたこと。
―――多分、あの子と、私は合わない。


今日も、私と坂田とセンラくん、そして絢香さんとで、お昼を食べる。

「坂田、それ1口ちょうだい」

「A、これ俺の好物って知ってて言っとるん?」

「そう」

「意地悪星人やん!良識的な一口で頼むで!」

「はいはい」

坂田のメロンパンを大きく1口かぶりつく。

「おいおいおい良識的なって言ったやん!もう!Aチョココロネあるやん!」

「ずっとチョココロネ食べてたら飽きるじゃん」

「そりゃそうやけども!!!」

「Aちゃんええ食べっぷりやで、よくやった」

「でしょ」


そう会話していた時。
隣でジャムパンを食べ終わった絢香さんが口を開いた。


「Aちゃん、それちょっと酷いと思う…」

「……え、」

「で、でも、坂田くんお昼ご飯ほぼ無くなっちゃうよ……?」

「……そ、そう、だけど――――」


「……はは、坂田やから!ええんやで、な!」

「おいセンラそれどういうことやねん!お前の焼きそばパン寄越せ!!!!」

「おい待て坂田!来んなや!メロンパンなんかよりも価値が違うねん!来んな!」


少し空気が悪くなったが、センラくんが軌道修正してくれたお陰で助かった。

「……やっぱり苦手。」

そう呟いて私はチョココロネを再び食べ始めた。

ちら、と絢香さんの方を見たら、一瞬目が合ったような気がして、すぐに逸らした。


この”すぐに逸らした”ことが、後に1つの騒動のきっかけになるなんて、私は思ってもなかったのに。

14→←12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (103 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
343人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

柚子(プロフ) - いい感じにすれ違って行ってますね(?)まぁ楽しみということです!頑張って下さい (2020年4月11日 22時) (レス) id: f5a2d726a8 (このIDを非表示/違反報告)
絵が上手くなりたい(プロフ) - うわぁ…気持ちは分かるけど絢香ちゃん腹黒だぁ…坂田さん、複雑な気持ちだろうな…。更新待ってますね (2020年4月11日 0時) (レス) id: e48c7240eb (このIDを非表示/違反報告)
きほん(プロフ) - はじめまして、とてもキュンキュンしながら読ませていただいています!ドキドキハラハラキュンキュンで、個人的にはどちらのオチも見てみたいですが、どうなるのかとても楽しみです! (2020年4月9日 0時) (レス) id: d19256ebb3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ - 年下組が夢主ちゃんのことでバチバチ(?)なっているのがキュンとしました。あと、作者様の書く文がとても好みです!その文才を私にも恵んで下さい…長文失礼しました。 (2020年4月3日 12時) (レス) id: 5d83f022ba (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しゃけ | 作成日時:2020年3月30日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。