11 ページ11
SIDE:A
「坂田、顔どうしたん?」
「え?なんやセンラいきなり。
あ、もしかして俺の美しさに惚れてもーたん?」
「なに阿呆なこと言うてるん?怪我しとるやんって」
「あー、すり傷!」
「見りゃわかるわ!ったく。
……まあええわ、遊園地、どうやった?」
「めちゃめちゃ楽しかったで!」
「乗り物全制覇したよ」
「楽しかったみたいで何よりや、ええなあ、センラも風邪ひかなきゃ行けたんやけど」
「じゃあまた行こうよ、今度3人で」
「そうやね!楽しみやなあ!」
*
「遊園地、楽しかったなあ、そう思わん?センラ……。あっ!センラおらんかったな!いやあすまんすまん!」
「Aちゃん、殴ってええと思う?」
「えっ」
「私が許可する」
ドゴッと鈍い音が教室に響いた。
*
「ねえ坂田、お昼どうする?屋上?」
「そうやね、今日暖かいし風ないから屋上にしよか!センラもそれでええよね?」
「ええよ、パン買ったら向かうわ」
「センラ今日も争奪戦参加するんやね」
「そやで、今日こそは焼きそばパンを手に入れたる、勝ったらお前らにも1口やるわ」
「おっセンラくん太っ腹」
「流石センラ!デブ!」
「坂田太っ腹ってそういう意味ちゃうからな殴るで」
*
チャイムがなった瞬間、隣の席のセンラくんがダッシュで教室を飛び出して行った。
「か……風の如し……」
「坂田頭打った?」
「なんでやねん!」
*
教室のドアの所に、可愛らしい女の子がいた。見たことがあるので同学年だろうか。
「坂田くん……って居ますか……?」
「ん?あ!溝口さんやん!どうしたん?」
「あ、坂田くん!えっと、話があって……」
「ん?なんや?」
「ここじゃちょっと、」
「ん、わかった!じゃA、ちょっと屋上で待っとってや、すぐ行くわ!」
「あ、了解」
*
「坂田、A!焼きそばパン手に入ったでー……ってあれ、坂田は?」
「なんか女の子に呼び出されてた」
「えー、なんやなんや告白ちゃうんー?
なんてな!ほら、焼きそばパン1口どーぞ」
「おっ、いただきます」
「Aほんま美味そうに食うよなあ」
「人気ナンバーワンだからね」
「まあそやね」
「……俺らほんまに気ぃとか使わへんよなあ、楽やからええんやけどな」
「?そうね」
いきなり、屋上の扉が開いた。
「っなあっ!俺!彼女できたわ!」
「……え、」
「えっ」
343人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柚子(プロフ) - いい感じにすれ違って行ってますね(?)まぁ楽しみということです!頑張って下さい (2020年4月11日 22時) (レス) id: f5a2d726a8 (このIDを非表示/違反報告)
絵が上手くなりたい(プロフ) - うわぁ…気持ちは分かるけど絢香ちゃん腹黒だぁ…坂田さん、複雑な気持ちだろうな…。更新待ってますね (2020年4月11日 0時) (レス) id: e48c7240eb (このIDを非表示/違反報告)
きほん(プロフ) - はじめまして、とてもキュンキュンしながら読ませていただいています!ドキドキハラハラキュンキュンで、個人的にはどちらのオチも見てみたいですが、どうなるのかとても楽しみです! (2020年4月9日 0時) (レス) id: d19256ebb3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ - 年下組が夢主ちゃんのことでバチバチ(?)なっているのがキュンとしました。あと、作者様の書く文がとても好みです!その文才を私にも恵んで下さい…長文失礼しました。 (2020年4月3日 12時) (レス) id: 5d83f022ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゃけ | 作成日時:2020年3月30日 0時