乗り越えろ、過去を。【2】

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コマンダーside





ドクター「ファルコンJrから言われた？

コマンダーの過去を教えてくれって。」



コマンダー「…あぁ。

そんな感じのことは、言われた。」



ドクター「そっか…。


……僕はね。


医者として。


過去のこと、無理して話さなくてもいいと思う。」



コマンダー「ぇ…？」



ドクター「だって、思い出すだけでも相当なストレスでしょ？


なるべく負担をかけたくないんだ。


だから、コマンダーのタイミングで話してくれたらって思ってる。」



コマンダー「…。」



ドクター「でも、同時に。

一人の仲間として。


今後も一緒に活動していくんだから、やっぱりいつまでもこのままではいられないとも思ってる。」



コマンダー「…仲間…」



ドクター「…矛盾してるよね。

混乱させてごめん。

正直僕も頭の整理がついてないんだ。


でも、ひとつだけ分かってて欲しいのは、僕もファルコンJrも、コマンダーを苦しめたいわけじゃないってこと。


コマンダーのことを大切に思ってるからこそ。


もっとコマンダーのことを知らなければいけないと思っているんだよ。」



コマンダー「…、…。」



ドクター「…ごめんね、体調悪い時にこんな話しちゃって。


ちょっとしんどそうだね。

もう一眠りしようか？」



コマンダー「…いや。もう、十分寝た。」






そう言った瞬間、ぴくりと眉を上げるドクター。





ドクター「コマンダー。

僕を怒らせない方がいいと思うけど。」



コマンダー「……。」





…どうしてこう、この小さな医者にはいつも負けてしまうのだろう。





ドクター「ほら、目を閉じて？」



コマンダー「ん…」





促されるまま再び目を閉じると、やはり体はしんどいのかだんだんと意識が遠のいていった。






なんで、ドクターは。


ファルコンJrは。




俺のことを心配してくれるんだろう。




…わからない。



頭の中がぐちゃぐちゃだ。






…でも。



仲間だと、言ってくれた。


こんな俺を…言葉だけだとしても、仲間と言ってくれた。






……もういいか。


話してしまおうか。すべて。





次目を覚ましたら、俺は＿＿

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