切り開け、未来を。【1】

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ファルコンJr.side




ファルコン「眠くならねーの？」



コマンダー「……。


…眠りたくないんだ。」



ファルコン「…え？」




眠りたくない、と話すコマンダーの横顔は。



どことなく儚くて…脆くて、弱い。



いつもの、強情で無愛想で強いイメージとはかけ離れていて。





ファルコン「コマンダー…？」



コマンダー「……。


お前は、もう寝ろ。

明日も早いんだぞ。」




一拍おいて、俺の方に視線を動かしたコマンダーは。



いつもの、強いコマンダーだった。




ファルコン「コマンダーは？」



コマンダー「俺は…もう少し、ここにいる。」



ファルコン「じゃあ俺もここにいる。」



コマンダー「は？」



ファルコン「俺の勝手だろ。気にすんな。」





なんとなくね。



ここなら…この時間なら。



コマンダーの素を、もっと見せてくれるような気がして。




コマンダー「…勝手にしろ。」





だけど、結局その後はいつもの彼で。



俺は眠気に勝てず、いつのまにか寝落ちしていた。





ファルコン「んんっ…」





＿＿そして、気づけば朝。



ベンチで寝ていたせいで、身体が痛い。





ファルコン「…あれ、」




起き上がろうとして、気づいた。



毛布がかけられている。





ファルコン「…コマンダーが…やってくれた…のか？」





…なんだよ。



やっぱりあいつ、優しい所…あるんじゃないか。

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