切り開け、未来を。【1】

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ドクターside





思ったよりも早く準備が終わったので車に向かうと、コマンダーが真剣な顔をしてタブレットを操作していた。




コマンダー「…早かったな。」




静かに近づいたつもりなのに、あっさり気づかれちゃった。




ドクター「まぁね。何してるの？」



コマンダー「作戦を考えている。」



ドクター「ふぅーん。」





…そうか。



当たり前の事だけど、コマンダーだってターゲットの情報をさっき知ったばかりなんだよね。



この3分…いや、実際にはもっと短い間に、計画を考えなきゃいけないんだ。





ファルコン「お待たせ！」



コマンダー「…乗れ、出すぞ。」




何かの書類をポンっと投げられ、車がすぐに出発する。




ドクター「これは？」



コマンダー「今回のターゲットの情報だ。」



ファルコン「うへぇ…アリかぁ…」



コマンダー「アリは集団で襲ってくる。

数が多い上、連携して攻撃をしてくるため、かなり厄介だ。」



ドクター「3人でなんとかなるの？」



コマンダー「…別に、俺1人でも問題はないが。」



ファルコン「そんなわけねぇだろって言いたいところだけど…実績があるからなぁ。」




ファルコンJrが苦笑いで呟く。




コマンダー「馬鹿正直に戦ったら、相当苦戦するだろう。

だが、奴らには、弱点がある。」



ドクター「弱点？」



コマンダー「あぁ。…女王アリだ。」



ファルコン「女王アリ？」



コマンダー「奴らは、女王アリの指示を受け、女王アリの為に戦っている。

したがって、女王アリを倒しさえすれば、連携も崩れ戦意も喪失。

簡単に倒せる相手になる。」



ドクター「なるほど…」



コマンダー「女王アリは俺が仕留める。

ファルコンJrは真正面から突っ込み敵の注意を引け。


ドクターは安全なところで待機した上で、俺が女王アリを倒したあと、弱った敵を倒してほしい。


…できるか？」





なんだかんだ言って、僕のこと気を使ってくれてるのね。




ドクター「サンダーボルトアームがあるから、大丈夫。」



コマンダー「サンダーボルトアーム？」



ドクター「電気を放出する武器。

もともとは護衛用のもので威力はそこまでないけど、弱った敵には効くはず。」



コマンダー「なるほど。」





そういえば。



僕らはコマンダーのこと、あまり知らないけど。



同じくらい、コマンダーも僕らのことを知らないんだ…





コマンダー「…現場到着。作戦開始！」



「「ラジャー！」」

3→←▽vsアリ

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