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episode78 ページ34

大貴side




「っああああああああ!!」




突然背後から聞こえてきた叫び声。



この声は…




大「山田っ!?」




反射的に声のした方へ走り出す。




「おい、ちょっと待てって。

まだ終わってないだろ?」




次の瞬間、目の前に現れる複数の敵。



山田の言う通り、この強さの敵をこの人数相手にするのは容易じゃなくて。



かと言って俺もそう簡単にやられる訳もなく。



どちらかと言うと俺が劣勢の状態のまま、時間だけが過ぎていた。







…だけど。




今は、一刻も早く山田の元へ行きたい。



こんな奴らと遊んでる場合じゃねぇ…!!





俺は目の前の敵をしっかりと見つめ、静かに話す。



大「…十秒だ。」



「は?」



大「十秒で終わらせる。」



「…お前、バカ?

今までの戦い覚えてないのか?

そんなの無理に決まってんだろ!笑」



大「…一。」




もう、敵の言葉なんか耳に入ってこない。



俺の頭にあるのは、ただ一つ。



『山田に会いたい』



この想いだけ。





大「…二。」




態勢をやや低めにとり、重心を安定させる。




大「…三。」




そのまま軽く体を前後に揺らし、反動をつける。




大「…四。」




そして、その勢いを使って敵の懐へ突っ込む。




大「…五。」




まずは一人目の顔にパンチをお見舞い。




大「…六。」




次に二人目の右頬を思いっきりぶん殴る。




大「…七。」




三人目は、みぞおちを蹴り上げる。




大「…八。」




逃げ出しかけた四人目を捕まえ、首元をチョップ。




大「…九。」




残った一人を壁際に追い詰め腹に渾身の一発をぶち込む。




大「…十。」




数え終わると同時に崩れ落ちる、5人の敵。




そいつらには目をくれず、俺は山田の元へと走り出した。

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くーる(プロフ) - りんさん» お返事遅くなりましたm(._.)m 何回も読んでくださったんですね!ありがとうございます(^^) なかなか不良系の話は少ないですけど、同志に出会えて光栄です☆ (2018年4月10日 20時) (レス) id: 6d68981b41 (このIDを非表示/違反報告)
くーる(プロフ) - あこさん» お返事遅くなりましたm(._.)m楽しんでもらえたようで嬉しいです!…っと、お気づきになりましたか?笑 探偵学園Qのあのシーンめっちゃ好きなんですよ…ずーっとクールだった流くんのあのさわやかな笑顔…いいですよね!笑 (2018年4月10日 20時) (レス) id: 6d68981b41 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - この作品めっちゃ好きです。何回読んでも面白いです! (2018年2月14日 22時) (レス) id: df7b157299 (このIDを非表示/違反報告)
あこ - この作品、私の大好きな感じだったので超最高でした!!あと、最後のシーンって探偵学園Qに出てくる天草流のベッドの上のシーンに似ていませんか!? (2018年1月16日 19時) (レス) id: 886c07b65c (このIDを非表示/違反報告)
くーる(プロフ) - みおさん» ありがとうございます!そんなに褒めて頂けると嬉しいです♪ 個人的にもこのお話は結構気に入ってるので、余裕があれば続編を書いてみたいのですが…あいにく今は、現在書いてる小説と新作の構想で手一杯でして…すいません(>_<)もう少し余裕ができたら考えてみます! (2016年8月8日 16時) (レス) id: 8c67a8e15d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くーる | 作成日時:2014年12月2日 22時

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